Introduction
第七話 更識楯無
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働部隊の二つにわかれていて、近年の優先目標がISであるということくらい。一般的に亡国機業の名前は知られていないので、知っているのは楯無さんのように裏に繋がりのある人間が主になる。
まぁ、僕の場合は束さんのせいでハッキングに関わってしまい、その中で存在を知ってしまったんだけど。
「その様子だと知っているみたいね。その亡国機業の活動が最近活発になってきてるのよ。それこそIS学園に手が伸びかねないほどね。でも学園は大っぴらに動けないし……もしかしたら既に内部に潜入されてる可能性もある。だから私は自分達で動かせる人間が欲しいの、それが生徒会よ」
……なるほど、だからフォルテさんもいざというときの実働要員として生徒会に勧誘したのか。それだけじゃない、亡国機業が狙うとしたら間違いなく最優先は専用機持ち。それを考えたら狙われる可能性のある人間を把握できるように近くに置くのは正しいと思う。
「……そして紫苑君、あなたのことが公になれば最優先ターゲットは間違いなくあなたになるわ」
これも間違いない。何せ世界で初の男性操縦者ということになる。例え僕が月読以外を動かせないのだとしても、僕と月読をセットで調べれば男性が操縦できるISが作れるようになるかもしれない。
そこまでいかなくても、何かしらの技術革新が起これば世界の軍事バランスが再び崩れることになるかもしれない。それが秘密結社主導で行われるなんて想像もしたくない。
「だから僕を敢えてそのままにしておくんですか?」
「ん〜、そんなに難しく考えないでほしいんだけど。確かに、公表するよりもそのままあなたを通わせたほうが対策しやすいっていうのもあるわ。でもそれ以上にあなたにも期待しているのよ、なんせ私をあそこまで追い詰めたのよ?」
そう話す楯無さんはなんとも言えない、満面の笑みだった。どちらかと言うと悪戯を企む子供のだけど。
「はぁ、ズルいよ楯無さん。そんなこと言われたら……断れないじゃん」
「ええ、私はズルいのよ。知らなかった?」
特に悪びれるでもなく、むしろ褒められたかのようにドヤ顔をされてしまった。
さっきまでの話の内容とその表情のギャップに僕はこみ上げる笑いを抑えられなかった。
「いや、知ってたよ。それに前も言ったけど僕はそんな楯無さんがやっぱり好きかも」
そのままやられっ放しなのは癪なので、以前顔を赤くした言葉を再び投げかけてみる。しかも形式上は女同士だった前回と違い、今回僕は男だとバレている。……格好は変わらないけど。
「……私は嫌いになったかも。やっぱりあなたは腹黒いわね」
そっぽ向かれてしまった。でも少し赤くなってるから効果はあったんだろうか。そんな仕草が可笑しくて僕はまた笑ってしまうが、それが余計に彼女にとっては面白く
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