暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
47話:士の2月13日の出来事
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いをしているのではないか。彼がなのはさんと同居しているなどという話が持ち上がれば、逆に彼女達に手を出しているのではないか、などと根も葉もない噂が立ちどころに上がっていた。

だがその中に、一際目立つ噂があった。


「仮面ライダー」、というフレーズだ。


なんでも、彼はレアスキル持ちで、そのスキルは自身を鎧のような物で包み、自らの顔を仮面で隠して戦う、との事だった。
だがそれが何故「仮面ライダー」というフレーズになるのか、誰が最初に言ったのかなどは、結局の所わからなかった。

だが……私はその意味をきちんと噛み締めることができた。

レティ提督にお話を伺った時は、少し驚いた。私は陸戦AAなのに、AAAの試験官をして欲しいと言われたからだ。
最初は断ろうとしたが、レティ提督に言葉巧みに追い込まれ、結局やる事になってしまったが……

『彼と会う前に見ておくといいわ。なんであなたが適任者として選ばれたかも、わかると思うわ』

提督はそう言い残し、私に映像データを渡してきた。

それを見て、私の心は大きく高揚した。
おかしな人型の敵、怪人と戦う士君。彼は噂通り鎧を身に纏い、仮面を付けて怪人達と戦っていた。

その拳を振るい、剣を振りかぶり、蹴りを突き出す。銃の引き金を引き、怪人を蹴散らして行く。
その力は見るからに強大で、あまりにも危険なものだった。火花を散し、あるときには血を流す。
そんな光景を見ていると、なんとも言えない気持ちになる。九才の子供が、こんな命がけの戦いをしているのだ。大人として、何も思わない筈がない。

だからこそ、私は今回の試験官を引き受けた事を後悔しなかった。

そして、今私は空を駆けながら彼の行動に気を配る。

「…やっぱりそう来たわね」

地面から飛び上がり、私の作り出したウイングロードを走っている。そうすれば少なくとも私と同じ場所で戦う事ができる。
だけど私と彼との一番の違いは、帯を駆けるスピードだ。私達拳を使った近接格闘においては、この速さというのは一つの武器になる。

私は駆ける彼へ横から走る。ナックルについているスピナーを回転させて、拳を構える。

「リボルバー・シュートッ!」

両手で作り上げた衝撃波を彼に向けて放つ。
それを彼はまるで体操選手のように動き、二つの衝撃波を躱す。

私はそのまま先程まで彼のいた場所を通り、空を駆ける。ふと振り返ってみると、彼は再び飛び上がり、私がついさっき作り出した帯の上に着地して、私を追いかけるように走り出した。

「面白いじゃない…!」

私はすぐにUターンして、拳を構える。それに気づいた彼も、歩みを止めた。
拳を彼に向けて放ち、当たったと同時にそのまま通り過ぎる。

「くっ…!」

拳が体
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