暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
47話:士の2月13日の出来事
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な音を立てて消滅する。

「ちぃ!」

煙で先が見えない分、何をしてくるのかわからない。加えてあの破壊力だ。いきなり突っ込んで来られたらマズい。
そう思えた俺はいつでも防御できるように身を固める。

「ウイング…―――」
「……?」
「―――ローードッ!」

すると、煙の奥からクイントさんの声が聞こえてきて、ガッと何かを打ち付ける音が響く。
ギュンという風に煙から帯が、俺の頭上を通り空へと伸びる。何事か、と思うと伸びた根元から消えて行く。

煙が晴れるとその先にいる筈だった、クイントさんの姿がどこかに消えていた。転送魔法を使ったなんで事はないだろうから、さっきの帯がそれか。
そう思いながら振り向くと、さっきの帯が空中に無数に漂っていた。帯は一続きになっていて、その上に何か通過しているものがあった。

「あれ…クイントさんか?」
〈おそらくは〉

あれがクイントさん……ということは、この現象は彼女の魔法か。おそらく対空戦用の物だろう。

「ウイングロード、とか言ってたな…」

クイントさんの動きを目で追っていると、ウイングロードが俺のすぐ側までやってきた。

「はぁああ!」
「っ、まず…!」

その帯の上をクイントさんは辿っていき、猛スピードで俺に突っ込んでくる。
俺はすぐに帯のある方とは逆の方向へ飛ぼうとしたが、すでにクイントさんの拳が迫っており、俺の体に擦る。

「ちぃ…!」

クイントさんはそのまま帯を辿って上昇。その光景に思わず舌打ちをしてしまうが、ふとある事に気づく。
クイントさんが通った事で生まれた土ぼこりが、一部帯の上に降り掛かっていた。

「そうか…これは誰でも乗れるのか…!」

そうなれば俺もやれる事がある。
俺は帯を伸ばしながら疾走するクイントさんを見上げる。

「よし……はっ!」

俺は一度手を払い、一気にジャンプする。空中で前に一回転して、彼女の作り上げた帯の上に着地する。

「うん、読み通り…!」

そう呟きながら立ち上がり、クイントさんが進んだ方向へ走り出す。

さぁクイントさん、どう出る?


















門寺 士君。
九才という幼さながら、PT事件の協力者、そして闇の書事件で功績を残した、若きエース達の一人。
彼と同じ元は一般人だった高町 なのはさん、PT事件の関係者であるフェイト・テスタロッサさんに、闇の書…もとい夜天の主の八神 はやてさん。
そして彼を含めた四人は現在嘱託魔導士として活動しているが、いずれは管理局のエースとして活躍する日が来るのではないか、などと噂されていた。

その中でも彼は、抜きん出て噂された。
四人の中で唯一の男性との事で、色々大変な思
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