暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
47話:士の2月13日の出来事
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とう」

中々立ち上がれない彼女に手を差し伸べる。クイントさんもそれに応えるように手を出してくる。

だが……


「お母さんに近づくな!」


いきなりそんな大声を突きつけて、クイントさんと俺の間に割り込む影が現れた。

それに俺は思わず手を引っ込める。
クイントさんとの間に入り込んだのは、短髪の小さい少女だった。

え?と言葉を漏らす前に、また新たな影が現れた。

「ダメよスバル!」
「で、でもお姉ちゃん、この人お母さんに…!」

と半泣きになりながら反論する少女―――スバルというらしい。
その彼女を止めようとやってきたのは、クイントさんと同じように長い髪をした少女だった。スバルという少女がお姉ちゃんと呼ぶ辺り、どうやら二人は姉妹らしい。

「あらスバルにギンガ。なんでここに?」
「お、お母さん!」
「お母さん!?大丈夫!?」

スバルという子の言葉に、思わず声を上げてしまった。おいおい、女性が若く見えるのは、ミッドも共通なのか?
いや、それはすでにリンディさんで証明済みか。そう自己解決させた後、再び彼女達を見据える。

スバルと呼ばれる少女はまっすぐ俺を睨んでおり、その少女の肩を掴んでいる彼女の姉―――ギンガと呼ばれるらしい少女。そして未だに倒れているクイントさん。

(いやはや、この姿だと悪者のようにも見えるんだな…)

少しショックを受けつつ、俺はバックルに手をかける。
変身を解いて、元の体である子供の姿に戻る。

「…あ、あれ?」
「ごめんな、怖がらせちまって。悪いようにはしないから」

そう言ってもう一度手を差し伸べる。クイントさんは脇にいる二人を少しどかしながら手を掴む。俺は彼女の手を引っ張って、上半身だけでも起き上がらせる。

「ありがと」
「どういたしまして」

元気そうに返事をすると、脇にいた二人の少女はクイントさんに飛びつく。よほど心配だったのだろうか。

「娘さんですか?」
「えぇ。スバルと…ギンガ。私の二人の娘よ」

俺の質問に彼女は二人の頭を抱えて笑顔を見せる。
側にいる二人をよ〜く見ると、確かにクイントさんとどことなく似ている所があった。

「どことなく似てますね」
「そう?ありがとう」

クイントさんはそう言って立ち上がって、二人にありがとうと言いながら頭を撫でた。

「実は今日、この後二人と一緒に買い物に行こうって話をしてたんだけど」
「そうだったんですか…」

それは悪い事をしたな、と少し気を落としていると、妹さんの方が俺の方に近づいてくる。

「ん?どうした?」
「あの、その……ご、ごめんなさい!」

いきなり頭を下げられて、少し驚いたが……すぐに頬を緩めた。

「あぁ、大丈夫。気にし
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