暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
点と点を繋ぐ物語
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なら私今ここで立ってられなゲブハァッ!?」
「プレシア、想像だけで吐血しないでください」
「グフッ、ゲフッ!・・・はぁはぁ、フェイトに嫌われたら私生きていけないのよ!」
「正直何言ってるか全然分からないわ」

そのまま死んでしまえ、と心の中で呪詛を吐く。こいつを見ているとどうしてかフェイト以上にイライラさせられる。消飛ばしてしまいたい。そうすればアルハザードへ至れるのに。どうして邪魔をするのか。自分はアリシアを諦めて人形で満足してるくせに、私が本物を手につかむのは許せないとでもいうつもりか。何ともひがみっぽいことだ。

「私にとっちゃアリシアもフェイトも私の子供。そりゃ生き返らせることが出来ると言われればよこしまな心が湧かないとは言わないけど・・・でもそこが最大の違いよ」

この世界の私が断罪するように私の目の前に杖を振り下ろす。

「アリシアと書かれた皿に注がれた(ミルク)は私のせいで零れ落ちてしまったわ。そして私はその悲しみを紛らわすために元々入っていたミルクと全く同じミルクを皿に注ごうとした。そこまでは同じ」

くだらない、本当にくだらないたとえ話だ。くだらないからこそこいつが次に何を言うかもおぼろげながら見当がつく。だからこそ、意味が分からない。理解できない。こいつは一体なぜそのような発想に至ったのかが。

「貴方はその皿に注がれるミルクは”あの日あの時”に失ったものと完全に一致するものでなければならないと考えた。だから”再現”出来ず温度や品質が違うものは貴方にとってすべてが価値のないミルクになる。でも、たとえ完全に一致するものでなくともミルクはミルクだと思った私はもう一つの皿にフェイトと書いて、そこにミルクを移した」
「塵に受け皿なんて必要ない」
「そこが私を私たちに別ったのよ」
「・・・もう御託は沢山よ。結局死ぬほど気味が悪いあなたは私をどうするのかしら?」

ジュエルシードを拘束する封印が融けない。あの忌々しい使い魔め、消えてなお私の邪魔をするのか。

「貴方はジュエルシードを奇跡を起こすロストロギアだと”思い込んでいる”みたいだから、そこを突き崩すわ」
「!?・・・な、何を言い出すの、貴方は!?」
「天才をナメんじゃないわよ?ジュエルシードの正体とアルハザードの秘密くらいもう知ってんのよ!」

何を。
こいつは。
何を言っている。
ジュエルシードの正体?アルハザードの秘密?なぜ私の知らないことをこいつが知っていると?

こいつは―――何を言い出すつもりだ?





〜フライ・アンド・フライ〜

最初は迷子の女の子を送り届けるだけの筈だった。それが、どこをどう間違えてこうなったんだろう。ニルス・ゴダイ空曹は後々に書かされるであろう始末書の多さに頭を抱えた。


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