暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
点と点を繋ぐ物語
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いいのかなぁ?」
「いーのいーの非常時だし!それにしても平野と相良がここまで使えるとは思わんかったなぁ」
「「ロッケンロォォーーール!!」」

・・・が、これまた二人は気付かない。銃声響き渡る市街地を何事もなかったかのように通り過ぎていくのは、本格的に戦闘が始まる直前にそこを通り過ぎていることに加えてもう一つ理由があった。

「何か今日は騒がしいわね?青龍事件(シャイン編第一話参照)ほどじゃないけど」
「あ、あれと比較すれば大抵の事件は小言だと思うよ?あれは町どころか国中大騒ぎだったし。最近は国会で怪獣対策組織を本気で造るべきじゃないかって議論があるくらいだし」
「そんなアホな組織作ってる暇と予算あったら別の場所に生かすべきだわ。本当に必要なのは懐柔対策ね」

こうして彼女たちは他愛ない会話をしながら進み、結果として闇の書の残滓との戦闘に巻き込まれかける羽目になるのだった・・・

この二人、結構大物である。





〜プレシア・アンド・プレシア〜


気味が悪い。素直にそう感じた。

だっておかしいではないか。フェイトはどう見てもどう考えても失敗作の紛い物に過ぎない。そんなのにお前は、この世界のプレシアはどうして愛など注げるというのか。それはまるで人形を本物の子供と思い込むパラノイアのようだ。理解に苦しむ。

利き腕が違う。呼び方が違う。そしてあのアリシアとは思えないほどに愚図で愚鈍で無能。あれがアリシア?違う。あれは出来損ないだ。それで十分だ。それ以上の価値など見出せるはずもない。

「貴方は本当に正気なのかしら?」

塵屑を愛する人間などいない。いればそれは精神異常者に他ならない。

「あら、じゃああなたの正気は貴方以外の誰が保証してくれるの?」
「・・・」

アリシア、と言おうとして止めた。アリシアはもうすぐ生き返るのだからわざわざ声に出して説明する必要もないと考えたからだ。代わりに目の前の自分そっくりな狂人に向けてため息を吐く。

「さっき正気かって聞いたわね。ハッキリ言って私と貴方の最大の違いは『見解の相違』ってやつよ」
「何を・・・ごほっ、ごほっ・・・!」
「無理せず黙って聞きなさいな」

気に入らない。その余裕ある態度。自分は全て解っているとでも言うように見下ろす目に点る憐れみが何よりも気に入らなかった。だが、この目線の差こそが二人のプレシアの力の差をそのまま表現している。杖を握る手に力が籠るが、忌まわしいフェイトの教育係だったあの使い魔がこちらを見ている以上不意を衝くのは難しかった。

「私にとってフェイトは2人目の子供なのよ。アリシアとフェイトの間に貴賤の差はないし、確かに昔は嫌ったことはあるけど今は受け入れている。フェイトも・・・むしろ受け入れられてない
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