第玖話『雨の日の出来事』
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
その後すぐに『死ねっ!!』と感情たっぷりの短いメールが届いた……ったく、冗談の解らない奴め…。
しかし、この後にこのメールの意味を知ることになる。
◇◇◇◇◇
「えー……この慣用句解る人は…」
それは、いつもと変わらない授業中に起きた。
「辻堂愛ーーーーーーー!!!出てこいやーーーーーーーーーーー!!!!」
声+バイクの爆音によりクラスメイト達はみんな窓の外を見る。
そこには、声の主恋と江乃死魔メンバー数名さらにバイクに乗っているのが何人かそいつ等が校庭にエ・ノ・死・マと削り痕をつけていた。なるほど……さっきのメールはこういうことか…。
「まったく、下品な」
「確かに、アレはやり過ぎだね」
近くにいた板東と大は、あまり良い表情はしていない。まあ、二人だけじゃなくクラス全体がそんな感じだ。一人を除いては、だけど。
「……ったく、相変わらず面倒くさいことしやがるな、恋奈のヤツ」
面倒くさげに呟く愛。だが顔は若干笑っている……ように見えた。そして、携帯を取り出した。恐らく葛西に連絡を入れるのだろう。そんじゃあ、俺も一応澪に釘でも刺しておきますか。
「聞いてっか稲村のバカども!!私が湘南最強連合、江・乃・死・魔のリーダーだっ」
お、恋お得意の演説が始まったぞ。
「これまでテメェらにゃ馴染みがなかったが、今日からここも私の管理下に入るんで夜露死苦!!」
親指を下に向けながら言う。
「そうよね、総災天」
恋の後ろからよい――――ゲフン、ゲフン―――総災天のおリョウが出てきた。
「湘南BABYが負けたって本当だったのかよっ!?」
南が騒いでいる。南だけでなくクラス全体もざわめいた。さて、どうなる事やら……あ、念のために救急車と警察に連絡しとこ。
Side片瀬恋奈
「よし、帰るぞ」
「もう行っちゃうんですか。辻堂が来てないんですけど」
「ブァカ。ホントに辻堂軍団が出てきたらヤバイじゃん。今日は私ら20人もいないシ」
その通り、ここで喧嘩るのは得策じゃない。
「今日は、挨拶に来ただけっすからね」
「その通りだシ。こうすれば辻堂の下に付くヤツも少なくなるシ」
「敵を叩くときは、まず戦力を削ぐ……基本っすよ」
「じゃ、じゃあこれ、ただのハッタリ?」
「プロパガンダって言うのよ。とりあえず、作戦は成功。これを一週間は続けるわよ」
今回は、海堂が出てこなくて良かったわ。ユウにはこれからも釘を刺しておかないと。
「今日のところは学
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ