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辻堂雄介の純愛ロード
第玖話『雨の日の出来事』
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 その後すぐに『死ねっ!!』と感情たっぷりの短いメールが届いた……ったく、冗談の解らない奴め…。


 しかし、この後にこのメールの意味を知ることになる。





 ◇◇◇◇◇





「えー……この慣用句解る人は…」


 それは、いつもと変わらない授業中に起きた。


「辻堂愛ーーーーーーー!!!出てこいやーーーーーーーーーーー!!!!」


 声+バイクの爆音によりクラスメイト達はみんな窓の外を見る。
そこには、声の主恋と江乃死魔メンバー数名さらにバイクに乗っているのが何人かそいつ等が校庭にエ・ノ・死・マと削り痕をつけていた。なるほど……さっきのメールはこういうことか…。


「まったく、下品な」

「確かに、アレはやり過ぎだね」


 近くにいた板東と大は、あまり良い表情はしていない。まあ、二人だけじゃなくクラス全体がそんな感じだ。一人を除いては、だけど。


「……ったく、相変わらず面倒くさいことしやがるな、恋奈のヤツ」


 面倒くさげに呟く愛。だが顔は若干笑っている……ように見えた。そして、携帯を取り出した。恐らく葛西に連絡を入れるのだろう。そんじゃあ、俺も一応澪に釘でも刺しておきますか。


「聞いてっか稲村のバカども!!私が湘南最強連合、江・乃・死・魔のリーダーだっ」


 お、恋お得意の演説が始まったぞ。


「これまでテメェらにゃ馴染みがなかったが、今日からここも私の管理下に入るんで夜露死苦!!」


 親指を下に向けながら言う。


「そうよね、総災天」


 恋の後ろからよい――――ゲフン、ゲフン―――総災天のおリョウが出てきた。


「湘南BABYが負けたって本当だったのかよっ!?」


 南が騒いでいる。南だけでなくクラス全体もざわめいた。さて、どうなる事やら……あ、念のために救急車と警察に連絡しとこ。




 Side片瀬恋奈




「よし、帰るぞ」

「もう行っちゃうんですか。辻堂が来てないんですけど」

「ブァカ。ホントに辻堂軍団が出てきたらヤバイじゃん。今日は私ら20人もいないシ」


 その通り、ここで喧嘩()るのは得策じゃない。


「今日は、挨拶に来ただけっすからね」

「その通りだシ。こうすれば辻堂の下に付くヤツも少なくなるシ」

「敵を叩くときは、まず戦力を削ぐ……基本っすよ」

「じゃ、じゃあこれ、ただのハッタリ?」

「プロパガンダって言うのよ。とりあえず、作戦は成功。これを一週間は続けるわよ」


 今回は、海堂が出てこなくて良かったわ。ユウにはこれからも釘を刺しておかないと。


「今日のところは学
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