暁 〜小説投稿サイト〜
You love Rockn Roll
第二章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初
それでいいんだな」
「ええ、駄目かしら」
「好きにしろよ」
 俺は笑わなかった。笑えなかった。
 今は笑えなかった。とてもだった。
 そしてそのうえでだ。俺はこうあいつに返した。
「俺もな」
「あんたも?」
「何度でも歌ってやるからな。だからな」
「そうしてくれるのね」
「ああ、それじゃあそうしなよ」
 俺は早速またギターに手をやった。そしてだ。
 あいつが一番好きなその曲の前奏をはじめた。それからだった。
 あいつは俺の傍に来てくれて。また寄り添ってくれて。
 また二人になった。俺達は戻って。俺の歌を聴いてくれた。
 俺達は静かにその中にいた。俺の涙が止まっていた。少しずつ笑顔が戻ってくるのがわかっていた。その中での言葉だった。


You love Rockn Roll   完


                 2011・3・7

[8]前話 [9] 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ