第6章:女の決意・男の勘違い
第11話:海鳴りの祠で鎧ゲット……俺としては先を急ぎたいのに!
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の? 王様として凄い統治を可能にしてるの?」
「僕は凄くないよ。さっきも言ったけど、マリーとは持ち合わせた記憶が違うんだ。だからこの世界の事も、グランバニアの事も知ってるわけではないし、事前に色んな情報を得てはいない。国の統治が上手くいってるのは、周囲に優秀な人材が居るからだよ。ティミーにオジロン・ピピンやウルフ……その他にも大勢ね。僕が凄いわけじゃないよ」
お父さんは優しく微笑み私の頭を撫でてくれる。
その事とウルフの名前が挙げられた事が嬉しく、私はお父さんに抱き付いた。
やっぱりお父さんは凄いんだよ。
「リューノはお父さんの事が不気味じゃ無いのかい? 前世の記憶を持っている妹は不気味でも、前世の記憶を持っている僕の事は不気味じゃ無いのかい?」
そう言えばそうだ……マリーに対しては不気味さがあったのに、お父さんに前世の記憶があると聞いても全然平気。不思議……お父さんだと大丈夫なんて!?
「いいかい、前世の記憶があろうと僕もマリーもリューノの家族である事に変わりは無い。一緒に過ごしてきた時間が偽りではないんだよ。二人とも僕の大切な娘なんだ……その事を忘れないでほしい」
そうか……そうだよね! 私……勘違いしてたのかもしれないわ!
一体何を不安に思ってたんだろう? 私もマリーもお父さんの娘で、同じ男性を好きになってしまった……それは二人とも根本で変わらないからなんだろう。
あの娘と根本が変わらないのは不愉快だけど、やっぱり姉妹なんだと感じれる事は嬉しい気がする。気のせいかしら?
リューノSIDE END
(船上)
ウルフSIDE
マリーの記憶通りに行動し、無事に鎧を手に入れる事が出来た。
あとは天空の剣だけ……それでもシン君は強くなったのだろう。
もう剣術だけでは俺に勝ち目は無いだろうなぁ……口喧嘩だけは勝てる様にしておかないと!
船に戻り周囲を見渡すと、リュカさんがリューノと一緒に談笑している。
ブライさんは『あのアホ……一人だけサボリやがって』と憤慨してるが、きっとリューノの蒙を啓いてくれたのだろう。
俺達の帰還に気付いた彼女が、マリーに近寄り「お帰り、大変だったでしょう? お疲れ様!」と笑顔で話しかけている。
流石父親なだけはある……リューノの事を更に美しく変化させた。
マリーも不安だったのだろう。
家族に異物扱いされる事を恐れていたのだろう。
笑顔で労ってくるリューノを目の当たりにして、思わず彼女に抱き付き何かを呟いてる。
良かったと思う。
二人の仲がギクシャクしないで良かったと思う。
これで俺も二股を存分に楽しめるのだから……公明正大な二股を!
ウルフSIDE END
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