第四十九話 準備期間の朝その一
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第四十九話 準備期間の朝
朝になった、琴乃は寝袋の中から傍に置いていた携帯で時間を見ると。
六時だった、琴乃はその時間を見て言う。
「早いかしら」
「んっ?皆起きた?」
ここで部長の声がした、そして。
寝袋から出てだ、こう皆に言うのだった。
「はい、皆起きてね」
「わかりました」
「もう朝ですか」
「ええ、六時よ」
時間も言うのだった。
「だから起きてね」
「ちょっと早くないですか?」
「六時って」
「普通でしょ」
部長はもう寝袋を畳みだしている、動きはかなり手際がいい。
「起きる時間は」
「六時半じゃないんですか?」
「七時じゃ」
「そう?こんなものでしょ」
見れば起き抜けだがその顔は普通だ、血色もいい。
「朝起きる時間は」
「そういえば部長さんお元気ですね」
「二日酔いとかは」
「全然」
ないというのだ。
「快適なものよ」
「そうですか」
「全然平気ですか」
「焼酎は残らないからね」
これも理由だというのだ。
「全然平気よ」
「ううん、凄いですね」
「あれだけ飲まれて平気って」
「どれだけお酒強いんですか?」
「凄いですよ」
「だからこれ位はね」
大丈夫だとだ、こう言ってでだった。
部長は起き上がってそのうえでまずは身体をぐっと上に伸ばした。そのうえで部員達に対して言うのである。
「いいわね、今からね」
「はい、今からですね」
「起きて」
「そうよ、まずは酔いが残っている娘はシャワーを浴びる」
それですっきりしろというのだ。
「それから御飯を食べるのよ」
「それで歯を磨いてですね」
「綺麗にしてから」
「そうよ、洗濯をしたい娘はしてね」
「そういえばうちの学校洗濯機も多いですね」
「そういったものも」
「寮のも使っていいわよ」
ここで高見先輩も言って来た、寮生の彼女が。
「だから安心してね」
「わかりました、じゃあ」
「起きて」
「身支度を整えて戦闘開始よ」
文化祭の準備、それをだというのだ。
「戦いの前には準備体操を忘れない様にね」
「えっ、運動じゃないですよね」
「それでもですか」
「そうよ、準備体操をじっくりして身体をほぐし温めるのよ」
そうしろというのだ。
「それが怪我をしない第一歩でしょ」
「ううん、何かスポーツ選手みたいですね」
「それって」
「そうかもね、けれどとにかく身体をほぐして温めるといいから」
怪我をしないというのだ。
「身体はガチガチとか冷やしてだと満足に動けないからね」
「金田正一さんみたいですね」
一年の一人がこう部長に行って来た。
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