第六話
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「あ、祭の声だ……」
……さて、俺達はそろそろずらかるか。
「焔耶。そっちは?」
「あらかた片付けたぞ」
「了解。それじゃあな孫堅」
俺と焔耶は馬に乗る。
「あ、待てッ!! お前の名前は何だ?」
「姓は王。名は双や」
「……王双。助けてくれてありがとう」
孫堅は俺に頭を下げた。
「なに、気にするな。んじゃぁな」
俺と焔耶はそのまま立ち去った。
「堅殿ッ!!…無事であったか……と、それ は……」
「祭、済まなかったな。左腕を黄祖に取られ た」
「いや、堅殿が生きているだけでもよかった」
「………王双……」
私は二人が立ち去った後を見ながら祭達と陣営に戻った。
「さぁて、次は何処に行こか?」
「私は何処でもいいぞ」
馬に乗りながら考える。
………ん? 確か……。
「確か南陽大守は袁術だったよな?」
「あぁそうだが……」
「なら南陽に行って、袁術の元で客将でもするか」
「何故だ?」
「ん? だって袁家だと給金は高いだろ?」
「……納得した……」
焔耶は苦笑した。
そして俺達は南陽へ向かった。
「あれが南陽か……」
あれから一週間の時が流れたけど、何とか路銀が底をつく前に到着出来たな。
………ん?
「何だあれは?」
「どれだ?」
俺達から五百メートル程離れたところに百名程度の軍勢と少女と女性がいた。
「う〜ん………あれはッ!?」
「お、おい長門ッ!!」
俺は少女と女性を漸く思い出して馬を軍勢に走らせた。
―――??SIDE―――
……これは失敗しましたね。まさか文官の韓胤までもが裏切ってたなんて……。こんな事になるなら素直に零さんの言うことを聞いとけばよかったですね。
「さぁどうしますか張勲殿? 我等に従うと宣言すれば愛しい袁術様を返しますよ。くっくっく………」
武将の雷薄が私に尋ねてくる。
「……………」
「おやおやだんまりですか? なら、袁術様は少し痛い目に会わないといけないですね」
ニヤニヤしながら同じく武将の楊奉が美羽様に突き付けている剣を喉元に突き付ける。
少し刃が喉に当たったのか血がツゥっと流れ出ている。
「な、七乃ぉ……」
「御嬢様ッ!!」
くッ……やはりここは従うしかないのです ね。
私はそう思い、構えていた剣を地面に突き刺そうとした時、御嬢様に剣を突き付けていた楊奉の首が飛んだ。
そしていつの間にか妙な刀剣を持った私くらいの歳の男がいた。
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