剣と槍と銃と
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それによりできたわずかな隙に懐から光剣を取り出した
「っ!!」
刃を伸長させる時間ももどかしく電源を入れながら光剣を振る
しかし、レオンは当たらない。崩れていた体勢を立て直し、空中で一回転。バック宙の着地と同時にこちらに突いてくる
俺はその切っ先をピースメーカーで撃つことで銃剣の速度をわずかだが緩める
その隙に体をひねり、少しでもダメージを減らす
その結果、銃剣は俺の脇腹をかするにとどまった
「実にいい! 実に素晴らしい!」
この一撃に全体重を賭けていたのか銃剣と一緒にレオンの体が俺の構えた光剣へと倒れこんでくる
「そうだねぇ……君相手に様子見(・・・)なんて必要なかったんだ」
嫌な予感を感じたのでとっさに俺はレオンの狙撃銃を切り裂くと後ろに下がる
冷たいものが頬を撫でた感触が残る
もちろん幻覚である
レオンの持つ二本の短刀に切りつけられたからってそんな感覚は生まれない
仮想空間なのだから
「これが僕の本当の武器。双短刀だよ。アインクラッドにおいて君が二刀流スキルを用いて敵をほふっているのを目にしてね。憧れたんだ。でも、同じなものはつまらない。そうだろう?何事も二番煎じはよくはない。大勢いる使い手のうちの一人に成ったって輝かない。だから短刀にしただけの話さ。まあ、気休め程度なんだけど……」
辺りに金属音が響き渡る
「僕はまだ話している途中なんだけど……不意打ちなんて正義の英雄様には似合わないと思うよ?」
俺の握ったピースメーカーから立ち上っていた煙が風に消える
「悪いが俺は正義の英雄様なんてお行儀の良いものになった覚えはないな。生憎だが、お前の演説を聞いてるほど暇じゃなくてな。卑怯者の罵られようとも、俺を信頼してくれているやつの意に己の意志で応える。そのためならいかなる手段を用いても成し遂げる。それが俺だ」
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