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少女1人>リリカルマジカル
第四十六話 少年期【29】
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、自然保護区の方に連絡を入れてくれたり、2人がどんな動物が好きなのかを聞いてもらったりしてね」
『アリシア様はいっぱいありすぎてパンクされますし、ますたーも許容範囲が広すぎですし。聞きだすのが本当に大変でしたよ…』
「……もしかして、あの時の質問か?」

 そういえば、ブーフに出会う直前にコーラルにそんな質問をされた気がする。あの時から母さんたちは動き出していたのか。……どうでもいいことだけど、もしあの時俺がライオンとかドラゴンが好きだとか言っていたら、とんでもないことになっていたんじゃないか。母さんの根性なら、本気でやりかねないところが怖い。

『リニスさんも動物園で、テスタロッサ家にふさわしい動物探しをされていましたしね』
「……あの特攻劇はそんな理由で」

 私より大きい動物が来るのなら、私を倒せる実力が必要なのよ、がリニスさんの選定基準だったらしい。母さんもコーラルもさすがに新しい家族がリニスの餌食になってはまずいため、彼女が保護欲を発揮するような子にしたようだ。母さんの足元の少女を見ると、確かにこれを襲ったらダメだと誰もが思うな。

「……猫で選定基準がかなり決まっていないか」
「え、でもリニスさんに認められないとぶっちゃけ無理だろ」
「リニスは強いもん」
「この子ったら、本当にやんちゃだものね」
「なんだ、この当たり前だろって空気は…。いや、いいよ。話に入って悪かった」

 思わずツッコんでしまったらしいエイカは、そのまま静かにお菓子を食べる作業に戻ってしまった。まぁ他にもリニスはリニスで、動物とコミュニケーションをとることで、母さんたちをフォローしていたみたいだ。動物のことは動物に聞くのが1番だしな。

『ふむ、さすがリニにゃんだ。この家のNO,3なだけはある』
「にゃう!」
「…………」
『…………』

 ブーフ自身には全く悪気はないのだろうが、俺たちは目をそらすことしかできなかった。後ろの友人たちから何やら憐れみが籠った眼差しを感じるが、気にしない。この家のヒエラルキーなんて、どうせ周知の事実なんだ。開き直ることには慣れてんだよ。



「この子の素体はうさぎよ。アルヴィンからもらったお守りに入っていた子と同じ。うさぎはこの家の守り神でもあるから」

 色々ごちゃごちゃあったが、母さんの話に戻りました。母さんがその子の頭を撫でると擽ったそうにしている。気持ちがいいのか、彼女の耳が嬉しそうにぴょこぴょこ動いている。この子の耳は垂れ耳のようで、頭から生えた耳がまるでツインテールのようになっていた。

 なんというか、俺にはリニスが母さんの使い魔になる記憶があるから変な感じだけど、今この時点でリニスが使い魔になる可能性はほとんどないんだよな。このぬこ様はすごく元気だし、めちゃくちゃ長
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