第十二話 大地を味方に
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ここで問題。』
腰を下ろしたばかりの俺に、母さんが突然すぎる問題を出してきた。
母『山の中で休憩する時は、立って休憩するのと、座って休憩するのと、寝そべって休憩するのとどれが良いと思う?』
母さんの事だから、六歳の俺に対してかなり難しい問題を出してくると思ったが、
幼シ『そんなの簡単だよ。座って休憩した方が良いに決まってる!!』
六歳の俺は自信満々に答えた。
母『どうして?』
幼シ『だって、立ってたら疲れるし、寝そべってたら服が汚れちゃうよ。それに、寝そべってたら熊とかが襲ってきた時、すぐに逃げられないよ。』
母『じゃあ、一度そこに寝そべってごらん。』
幼シ『服が汚れちゃうよ。』
母『後で洗濯するから大丈夫だよ。』
俺は渋々地面に寝そべる。山の地面はひんやりと冷たかった。そう思ったのも束の間、俺は驚いた。地面に寝そべると、風が吹く音、鳥のさえずり、落ち葉が地面に落ちる音・・・いろんな音が次から次へと聞こえてきた。
幼シ『うわぁ〜!!』
母『寝そべって休憩すれば、遠くにいる熊の足音だって聞こえるんだよ。』
その時の俺の耳には、ウサギの足音が一番大きく聞こえていた。
母『シン、大地を味方にすれば、この世に怖いものなんてないんだよ。』
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俺は今、母さんの言ったとおりに地面に寝そべっていた。
ナ「おいシン!何遣ってんだよ!?」
ハ「寝てたら遣られちゃうよぉ〜!!」
ナツとハッピーの声が聞こえるが俺は無視する。今の俺の耳には、風が吹く音、葉と葉が擦れる音、そして、微かに聞こえる足音・・・その足音は俺に向かっている。俺はゆっくりと青い腕輪を外し紐に通すと、今度は黄色い腕輪を紐から外し、腕に着ける。これで準備万端。後は、タイミングを見計らってキャシーに攻撃すれば・・・俺の額には薄っすらと冷や汗が滲んでいた。そして、
キャ「てぇぇぇぇぇいっ!!!」
どこからか拾ってきたのか、太くて長い木の枝を振りかざしてきた。だが、木の枝が雷に敵うわけがない。俺は起き上がり、右手をキャシーに向かって突き出す。これはジュンと戦った時と同じで、「良い子は急には止まれない」とゆうお約束で、キャシーは俺の右手に容赦なく衝突し、
キャ「キャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
キャシーだけに、「キャアアア」とゆう悲鳴を上げながら感電した。せっかくのツインテールがボサボサになり、顔が真っ黒な煤で汚れたキャシーが倒れていた。俺は倒れているキャシーの傍にしゃがみ込むと、
シ「俺の勝
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