暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
紅蓮金色、竜が舞う
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
クリマ)の間をジェラールが飛び、それをナツとティアが追う。

「そうさ・・・ゼレフは俺にしか感じる事が出来ない!」

懲罰房で痛みと恐怖だけを感じたジェラールに悪魔の囁きをしてきたゼレフの亡霊。
それを感じられるのは、この場でも世界中でも、ジェラールだけだろう。

「俺は選ばれし者だ!俺がゼレフと共に真の自由国家をつくるのだ!」

ジェラールの叫びに、魔水晶(ラクリマ)によじ登っていたナツと、水の翼で飛んでいるティアが叫ぶ。

「それは人の自由を奪ってつくるものなのかァァーーーーーっ!!!!」
「アンタのような愚者がつくる国家を自由国家とは言わない!いいえ・・・人の自由を奪ってつくった国家なんて、最初っから自由じゃないのよ!!!!」

その2人の叫びに、ジェラールは腕を動かしながら返した。

「世界を変えようとする意志だけが、歴史を動かす事が出来る。貴様等には何故それが解らんのだァ!!!!」

その瞬間、巨大な魔法陣がジェラールの前に展開した。

煉獄破砕(アビスブレイク)!?塔ごと消滅させるつもりか!」

その魔法陣は禁忌魔法の1つ、煉獄破砕(アビスブレイク)
以前、幽鬼の支配者(ファントムロード)が使おうとした魔法だ。

「また8年・・・いや、今度は5年で完成させてみせる・・・ゼレフ・・・待っていろ」

そう呟き、ジェラールが魔法を放とうとした瞬間―――

「そんな事・・・させる訳ないでしょ!!」

タン、と。
軽いリズムで魔水晶(ラクリマ)を踏みしめ、水の翼を生やしたまま、ティアはジェラールとある程度の距離をとった、ジェラールの丁度向かいで停止する。

「ティア!?何を・・・!」

普段の彼女なら絶対にしない行動に、エルザは驚愕する。
そしてティアは、指を―――――――――








――――――鳴らさなかった。









だから、『青』の魔法陣は展開しない。








代わりに、『紺』の魔法陣が展開した。








普段ならティアの上か手の辺りに現れる魔法陣は―――――









ティアの『顔』の前に、現れた。










大海(アクエリアス)!?いや・・・違う!あれは・・・まさか・・・!!」

その魔法陣を見たエルザは更に驚愕する。
ティアは――――――――その頬を、大きく膨らませた。
そして、放つ。













「星竜の――――――――咆哮ォォォオオオッ!!!!」















使えないはずの、滅竜魔法を。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ