暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
紅蓮金色、竜が舞う
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
大かつ強大な魔力で世界を創り上げたと伝説されるカトレーンの一族・・・一族の『力』を持たない女・・・)

この塔の建設の為に読んだ本の中に書かれていた内容を思い出し・・・ジェラールは思わず、声に出していた。

「『星竜の巫女』の力がっ!?」

それを聞いたエルザは、不思議そうに首を傾げる。

(星竜の巫女・・・?聞いた事すらない言葉だが・・・)

強大な魔力を纏った2人は、真っ直ぐにジェラールを睨みつける。

(こいつら・・・エーテリオンを取り込んで・・・)

2人にジェラールが驚愕している間に、2人は一気に距離を詰め―――

「ぐほぉ!」

ナツは膝蹴りを、ティアは魔法鞭(マジックウィップ)の先に鉄球を付け、放った。

「アンタがいるからァァァアアア!!!!」
「エルザは涙を流すんだァァ!!!!」

ナツがジェラールを床へ叩きつけ、そのままの勢いで床を突き破って下へと落ちていく。
それを見たティアは何の躊躇いもなく、自らもその穴に飛び込んだ。
ジェラールの叫びが響く。

「俺達は約束したんだ」
「私達を庇って死んだ・・・アンタが殺した、シモンと」

そう言って、2人は思い出す。
ここに来る前―――。
最後の言葉が全てエルザへの言葉だとしたら、最後にシモンがナツとティアに向けた言葉を。



『ナツ、ティア。エルザを頼む』



「「約束したんだぁあぁっ!!!!」」」

雄叫びを上げながら、さらに下へと落ちていく。
エルザを頼むと言って微笑んだシモンを、思い出しながら。

「こざかしい!流星(ミーティア)!」

するとジェラールは挟み撃ち状態から脱出し、超スピードで上へと上がっていく。

「この速さにはついてこれまい!」

そう言って更に上へと上がっていくジェラール。

「逃がさない!!」

ティアは叫ぶと、勢いよく瓦礫を踏みしめ―――跳躍した。
人間とは思えない程に。

「な、何!?がふぁ!!」

驚愕するジェラールに、容赦なく蹴りを決める。

「くそっ!」

再び攻撃しようと拳を握りしめたティアから、超スピードで距離をとるジェラール。
しかし、ジェラールの相手はティアだけではない。

「がはぁっ!」

瓦礫を踏んで飛び上がってきたナツの拳が、ジェラールの腹部へと決まった。

「バ・・・バカな!」

その様子を、エルザは見つめる。

「俺は負けられない!」

空中で体勢を変え、叫ぶ。

「自由の国をつくるのだ!」

奴隷時代の虐げを、強制労働を思い出しながら、ジェラールは更に叫ぶ。

「痛みと恐怖の中でゼレフは俺に囁いた・・・真の自由が欲しいかと呟いた!」

塔の中で飛び抜けて高い魔水晶(ラ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ