紅蓮金色、竜が舞う
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大かつ強大な魔力で世界を創り上げたと伝説されるカトレーンの一族・・・一族の『力』を持たない女・・・)
この塔の建設の為に読んだ本の中に書かれていた内容を思い出し・・・ジェラールは思わず、声に出していた。
「『星竜の巫女』の力がっ!?」
それを聞いたエルザは、不思議そうに首を傾げる。
(星竜の巫女・・・?聞いた事すらない言葉だが・・・)
強大な魔力を纏った2人は、真っ直ぐにジェラールを睨みつける。
(こいつら・・・エーテリオンを取り込んで・・・)
2人にジェラールが驚愕している間に、2人は一気に距離を詰め―――
「ぐほぉ!」
ナツは膝蹴りを、ティアは魔法鞭の先に鉄球を付け、放った。
「アンタがいるからァァァアアア!!!!」
「エルザは涙を流すんだァァ!!!!」
ナツがジェラールを床へ叩きつけ、そのままの勢いで床を突き破って下へと落ちていく。
それを見たティアは何の躊躇いもなく、自らもその穴に飛び込んだ。
ジェラールの叫びが響く。
「俺達は約束したんだ」
「私達を庇って死んだ・・・アンタが殺した、シモンと」
そう言って、2人は思い出す。
ここに来る前―――。
最後の言葉が全てエルザへの言葉だとしたら、最後にシモンがナツとティアに向けた言葉を。
『ナツ、ティア。エルザを頼む』
「「約束したんだぁあぁっ!!!!」」」
雄叫びを上げながら、さらに下へと落ちていく。
エルザを頼むと言って微笑んだシモンを、思い出しながら。
「こざかしい!流星!」
するとジェラールは挟み撃ち状態から脱出し、超スピードで上へと上がっていく。
「この速さにはついてこれまい!」
そう言って更に上へと上がっていくジェラール。
「逃がさない!!」
ティアは叫ぶと、勢いよく瓦礫を踏みしめ―――跳躍した。
人間とは思えない程に。
「な、何!?がふぁ!!」
驚愕するジェラールに、容赦なく蹴りを決める。
「くそっ!」
再び攻撃しようと拳を握りしめたティアから、超スピードで距離をとるジェラール。
しかし、ジェラールの相手はティアだけではない。
「がはぁっ!」
瓦礫を踏んで飛び上がってきたナツの拳が、ジェラールの腹部へと決まった。
「バ・・・バカな!」
その様子を、エルザは見つめる。
「俺は負けられない!」
空中で体勢を変え、叫ぶ。
「自由の国をつくるのだ!」
奴隷時代の虐げを、強制労働を思い出しながら、ジェラールは更に叫ぶ。
「痛みと恐怖の中でゼレフは俺に囁いた・・・真の自由が欲しいかと呟いた!」
塔の中で飛び抜けて高い魔水晶(ラ
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