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少年と女神の物語
第十八話
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うことが多いから」
「これみたいに家族が使える武器になったり、蚩尤みたいに家族の武器を作れたりするデスね!」

 そして、お互いの意見交換を果たし、再び武器を交えようと・・・

「・・・ねえ、キリちゃん・・・」
「やっぱり、あれは・・・」

 したところで、二人は武双たちの戦っているところに三回雷が落ちたのを見て、止まる。

「非常Σ式 禁月輪。乗って、キリちゃん」
「はいデス!」

 二人はそのまま、調の作った巨大な円形の刃の内側に乗り、急いでその場を立ち去ろうとする。

「待ちなさい!逃げるつもりかしら?」
「逃げるというよりは、避難」
「エリカも、早くこの場を去るか自分の王様のところへ行くデス!」

 二人は本気であせった様子でそう言い残し、脱兎のごとくその場を去った。

「なんだかよく分からないけれど・・・」

 エリカは二人の言い分を信じ、跳躍の術で護堂の元まで向かった。



◇◆◇◆◇



 さて・・・不利なら、それを覆すくらいの一撃・・・だよな?
 念のため、合図として小さな雷を三連続で落とす。

「今の、何だ?大した威力があったようには思えないが」
「まあ、気にするな。ただの合図だから」

 そして、連続で五本ほど槍を投げ、いったん距離を置き、ゼウスの権能で肩当と杖を装備する。

「護堂、状況は?」
「エリカ!あの二人は?」
「よく分からないのだけど、三階落ちた雷を見てどこかへ行ったわ」
「そういや、合図とか言ってたな」
「戻ってきたのかよ・・・まあ、護堂の近くにいれば大丈夫か」

 少し意外だったし、切歌と調についていってくれてたほうがベストだったけど・・・そんなことを言ってても仕方ないか。

「さて・・・死ぬ気で防げよ、護堂。じゃないと、二人揃って消滅するぞ?」
「っておい!何物騒なことを言ってんだ!?」

 護堂が何か言っているが、気にしない。
 このまま続けて負けたくないし、そう言うわけにも行かない。
 全力で、全部ぶっ壊そう(・・・・・)。機械仕掛けの神のごとく。

「雷よ、天の一撃たる神鳴りよ。今この地に破壊をもたらさん!」

 杖を掲げ、天を仰いで言霊を唱える。
 ゼウスの権能を完全解放する言霊を。

「この一撃は民への罰。裁き、消し去り、その罪の証を消滅させよ。この舞台に一時の消滅を!」

 言霊を唱え終わると、巨大な雷が大量に、この地に降り注いだ。
 一撃一撃が神獣を消し飛ばす威力の、俺の切り札だ。

 何もかも、神の力で無理矢理にぶち壊して結末を迎えるこの技から、家族はゼウスの権能を全なる終王(ゼウス・エクス・マキナ)と呼んでいる。
 過去に使ったのは一度、アレクとの戦いで、被害は全部ア
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