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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第213話】
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楯無さんは、射撃を止めてランスを三回転程回した。

 一方の俺は、着地と同時に再度ランドホイールを起動――地上を滑走すると共に疾風を呼び出し、連射――。


「うふっ、さっきの反応の速さに驚いちゃったけど――これは避けるまでもないわね」


 余裕があるのか、放たれた矢をやはり水のヴェールで防ぐ――だが、そこを狙っての射撃だ。

 滑走しながら瞬時加速を行うと、アリーナ設定以上で加速――跳躍するや直ぐ様上を取る。

 流石にその加速力に驚きの色を隠せない楯無さんに対して、左手に呼び寄せた天狼を、俺は空中で捻り回転しながらシールドバリアーを切り裂く。

 ……いや、【切り裂いた筈】なのだが――刃の切っ先が楯無さんに触れると、水が弾け跳ぶように散った。

 確かに捉えた筈なのに、そこに楯無さんの姿は無く、地表へ着地すると同時に背後から声をかけられた。


「……うふふ、残念でした。 ……まだお姉さんを捉えるのは早いかな?」


 背筋がゾクッとする――さっきまで空にいた人が既に俺の背後を取って耳打ちしてきたからだ。

 振り向くと、そこには無邪気な笑顔の楯無さんが――五人に増えて待ち構えていた……。
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