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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第213話】
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 覆われた水のヴェールが天狼の刃を防ぐ――その切っ先はシールドバリアーに触れる事はなかった。


「うふふ、お姉さんの柔肌に傷はつけられないわよ♪」

「いや、別に傷付けるつもりは――」

「うふっ♪ 隙ありっ♪」


 楽しそうに言う楯無さんのランス、その矛にある四門の砲口が開く。


「……チィッ! 八式ィィッ!!」


 俺の叫びに呼応するように、八式・天乃御柱のレーザー砲口が一斉にスライドして開くと――同時にランスから放たれた四門からなるガトリングによる一斉射撃。

 ――同時に高周波音と共にレーザー光が一斉に放たれると、ガトリングガンの弾丸を迎撃――ガンスモークが辺り一帯を包み込む。


「……やっぱり、ヒルトくんの第三世代兵装は驚異ね。 実弾を完全無効化だもん」


 そんな呟きと共に上空へと逃れる楯無さんは、牽制射撃も兼ねてそのまま斉射を続ける――。

 その牽制射撃も、此方に当たる弾丸のみをレーザー迎撃していく。


「……そらッ!!」


 ぐぐっと腰だめに構えるや、一気に振り抜くと同時に手離す天狼。

 大きく縦に円を描き、突き進むそれを容易くランスで切り払う。


「……流石にこれはそうそう通じないか」


 一人ごちる俺は、切り払われた天狼を呼び戻すと、空を舞った天狼は粒子化された。

 そして、手のひらで粒子が集束するとまたそれは天狼へと形成されていた。


「……うーん、噂に聞いた通りね。 ……お姉さんにも真似出来ない技を持ってるなんて……ねッ!!」

「……!?」


 楯無さんの左手に粒子形成された剣が現れると、それを縦に振るう。

 何と刃部分が伸びて、まるで鞭の様にしなる刃が強襲してきた。


「……ちぃッ!」


 脚部ランドホイールを直ぐ様起動して後方へスラローム回避をすると、さっきまでいたアリーナの地表の土が抉れる様に削られた。

 更に、そのまま地を這うように刃が俺に目掛けて突き進み、その間もランスから放たれた四門の射撃による追撃も受けた。

 エネルギー節約の為、八式の迎撃モードをオフラインにしながら苛烈極まる火線、及び伸びた刃による一撃を何とか回避しつつ、後方へと跳躍――。


「残念、ヒルトくん? 後ろはアリーナのバリアーよ? やっとヒルトくんを捉える事が出来るわね」


 少し楽しげに呟きつつも、後方へ跳躍した俺をそのままバリアーへ押し込もうとガトリングガンによる追撃は止まない。

 ――だが、俺もただ後方へ跳躍した訳じゃない。

 旋回用スラスターを右に一気に噴かせ、バリア―発生器を利用して三角跳びを行った――地表へ向けて。

 その動作に、一瞬目を見開く
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