洛陽にて
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陣で桃香達を守る事に徹しよう。自ずと動かなくても事が動いた後で十分対処できる。
それにうちの軍には天才軍師が二人いるのだから俺はその判断に従うだけだ。下手に動いたり、何かを献策するよりはずっといい。
この世界での反董卓連合は長安まで続かない。ここで決まる。逃げる間など与えない。
考えている最中にも多大な罪悪感に苛まれ、吐き気を堪えながらも思考を続ける。
ただ……董卓に対する同情が少しだけある。
集まった情報で、華雄との一騎打ちで、呂布との戦いで、董卓は利用されただけなんだと確信している。
これが乱世。正義も悪も無く、慈悲も無く、情けも無く、ただそこには勝者と敗者がいる。力と運が無ければ生き残れない。
華雄の言の通りなら董卓の立場は俺に似ていると思う。
巻き込まれ、理不尽の袋小路に立たされ、結局自分で選択をしたところが。
軍の事ではなく俺のこの世界での存在自体に被る。
同情するが……利用させてもらう。
お前のようなものがこの先に出ない世にするために。
一人の王を踏み台にする決意を固め、寝付くまでこれからの乱世の為に自分が出来る事を考え始めた。
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