スーパーロボット大戦OG外伝
0479話
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ってこれ、うちの最新鋭機ですよ!? しかもまだお披露目すらしてない最重要機密です! それを特定の個人に譲渡するなんて聞いた事がありませんよ!」
本気で憤っているこの技術者は、嘘を吐いている様子はない。となると連絡ミスか?
「それとも何ですか。実際に乗ってみたら予想以上に高性能だったから、そのまま持っていこうとか考えてるんじゃないですよね!」
自分達の開発した機体を盗まれて堪るか、とばかりにがーっと叫んで来る技術者。その様子を見ながら、一旦傭兵の方へと視線をやってこいつを抑えろと視線で命じる。
傭兵にしても、実戦を潜り抜けて来ただけに俺との実力差を見抜く程度の事は出来たのだろう。不承不承ではあるが、技術者を押さえ込む。
「ほら、取りあえず落ち着け。この兄さんの様子を見る限りじゃあんたの言ってるように盗もうなんて気配はないだろ」
「ちょっ! 何で僕を拘束するんですか! 拘束するなら僕じゃなくてミロンガを盗もうとしているその人でしょう!」
チラリ、と傭兵に視線を向けられて溜息を吐く。
「通信機はあるか?」
「は? いや、もちろんあるが」
「ちょっと借りるぞ」
「ああ、それは構わんが……」
機材の置いてある場所から通信機を探し出し、暗記してあった回線へと接続する。そしてそのまま20秒程。傭兵に取り押さえられていた技術者も俺の行動が気になったのか、疑いの眼差しのままではあるが黙って俺の行動を見守っている。
『……あら、アクセル。浅草の件は助かりました。これで我が社が疑われるような事もないですわね。それでどうしましたの?』
通信に出たミツコは上機嫌にそう尋ねてくる。
技術者と傭兵の2人はギョッとした顔でこちらへと視線を向けていた。何しろ美貌の女社長なだけに、ミツコがメディアに露出する事は多い。自分の外見すらも商売に利用する点は商売人の鏡と言ってもいいだろう。……美貌に関してはマオ社の社長でもあるリン・マオも同様だと思うが、あちらは質実剛健な性格故にかメディア露出はかなり少ない。なので顔はそれ程知られていなかったりする。
「ミロンガについてだが、この機体は俺に譲渡される筈だったな?」
『ええ』
俺のその言葉に、当然とばかりに頷くミツコ。
そもそも現在のミツコは鵬法璽による契約で俺やシャドウミラーの不利になるような事は出来なくなっている。その為、以前にした約束を平然と破るような事は出来無いのだ。
「けど、このミロンガを持ってきた技術者は引き取ると言ってるが?」
『……何ですって?』
ピクリ、と頬を動かすミツコ。その様子を見ながら傭兵に取り押さえられている技術者へと視線を向けるが、特に焦っている様子は無い。この様子を見る限りではこの技術者は何も知らないって事にな
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