番外 NARUTO編 その4
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◇
「アオーーっ!?」
「アオっ!?」
「アオくん!」
「アオさんっ!?」
ソラ、久遠、ヒナタ、リーの絶叫が響く。
「そんな…」
「うおおおおっ」
悲壮なヒナタの声がこぼれ、リーは号泣している。
「大丈夫、アオはまだ死んでないっ!」
ソラの力強い声。
「でも…」
「今念話で繋がっている。まだアオは大丈夫」
「本当っ!?」
「まったく、心配させてくれるよね。アオは…」
「くぅん…」
ソラの呟きに同意する久遠。
そ、その時、急激に十尾の体が痩せ始める。
「あれは?」
「アオが中から何かやってるね」
「熱い…」
ヒナタの言葉に答えたソラが隣の久遠の異常に気が付く。
視線を向ければ大量のチャクラが久遠に流れ込み、久遠自体も何やら変質しているようだ。
「久遠っ!大丈夫!?」
「だい…じょう…ぶ…ちょっと…だけ…くるし…」
「久遠っ…久遠っ!?」
何処からか流れてくるチャクラを受け取って久遠がどんどん巨大化して行き、更にそれに伴って九本あった尻尾の数が減っていく。
「これは…」
「まさか尾獣っ!?」
リーとヒナタの戸惑いの声。久遠の異常事態に周りの忍も一瞬呆けて見つめていた。
尻尾の数が四本にまで減った頃、ようやく久遠の変質も終了する。その体はナルトが纏う九尾に匹敵する大きさであった。
◇
自ら飲み込まれた俺は翠蓮お姉さまから譲られた権能『火眼金睛』を使い、全ての干渉をシャットアウトしている。
この権能は翠蓮お姉さまが打ち倒した孫悟空から奪った権能で、孫悟空の不死性の表れである。
効果的にはドニの鋼の加護と同様と思ってくれて構わない。行使するとまさに鋼鉄の如き守備力を誇るが、如何せん重い。
まさに岩猿と言ったところか。
身軽さを捨てる事になり、絶対防御と裏腹に機動力は落ちる。その重さから空を飛ぶのも結構きつくなるため、強力だが空戦での相性は悪い。
変化は瞳へと如実に現れ、眼球は赤く染まり、虹彩は金色に変化する。このまま写輪眼を使うと禁の瞳のまま写輪眼の模様が浮かび上がる感じだ。
今俺は十尾の胃袋の中で吸収しようとしている相手のチャクラからこの権能で身を護っている。
『アオっ!大丈夫なのっ!?』
ソラからの念話。
『大丈夫だよソラ。火眼金睛の護りを今の所突破されてないから』
『そう…とりあえず、良かった…心配したんだからね』
『悪かったよ』
『それで、直ぐに出れそう?』
『いや、せっかく中に入れてもらったんだ。内側からなら封印できるかもしれないし、試してみるよ』
『そう、余り無理しないで』
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