五幕 硝子のラビリンス
2幕
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抜けるよう身構えた。縛られてはいても、この大精霊はルドガーたちに敵意を向けている。
『精霊との共栄を謳った己が始祖の意思と、オリジンの善意を無にするか!』
「シソ? キョーエイ?」
「始祖はいっちゃん最初のご先祖様。共栄は……簡単に言やあ仲良くしましょうねってやつ」
アルヴィンが銃を下ろさずエルに解説した。
「ウソツキ」
鎖がより深くアスカの胴に、翼に、首に食い込んだ。アスカが苦悶の嘶きを上げる。
「精霊はみんな人間がキライなくせに。精霊は人間を見下してて、好き勝手にいたぶっていいモノだって思ってるくせに」
「フェイ! アスカ、痛がってます!」『もういいよー、やめたげてー!』
「やめない」
「どうしてっ!」
フェイの背中は微塵も揺らがない。アスカを無慈悲に締め上げる鎖も緩まない。
「わたしがやめてって言っても、やめてくれなかったもん!」
締め上げの限界を迎え、巨鳥は光となって弾けた。
光は一ヶ所に集まり、再び光球に戻った。
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