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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
白夜叉の送別会
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――――送別会・“円形闘技場”。
山梔子の花が咲き乱れる円形闘技場には、たった三人だけが立っていた。
一人は、今回のゲームの主催者である白夜王こと白夜叉。
一人は、白夜叉から“階層支配者”の任を受け継ぐ蛟劉。
そして、最後の一人は両手で剣の常態になったスレイブを握る、寺西一輝。
スレイブをカウントしなかったのは、剣の状態だからだ。
蛟劉は数百万トンの水流を用いて闘技場を大渦で包み込むが、一輝はギフトを用いて、白夜叉は当然のようにたって微動だにしない。
それどころか、白夜叉は愛用の扇を一閃し、炎を伴った閃熱を放って渦を真っ二つにする。その熱量で、蛟劉が放った水流は一瞬で蒸発した。
閃熱はまだ消え切れておらず、二人の元に向かい、風を纏ったスレイブによって切り裂かれ、ようやく消滅した。
「悪いな、スレイブ。熱くなかったか?」
「いえ、一輝様のおかげで、そこまでは。」
その一幕だけをみればいい試合をしているようにも見える。
だが、両腕に水流を纏わせている蛟劉や、スレイブを構え、自分の周りに様々なものを漂わせている一輝は肩で息をしているのに対し、白夜叉は余裕そうに立っている。
ちなみに、最初はレティシア以外のメイド全員が参加していたのだが、途中で一輝の手にあったスレイブ以外は皆吹っ飛ばされた。
「ふむ。これで残ったのはおんしらだけじゃの。」
「んん、まあ・・・真に不本意やけど、そうなるな。」
「ってか、俺がまだ残ってるのが不思議でしょうがねえよ・・・」
蛟劉は白夜叉の挙動一つ一つに、一輝は白夜叉の周りの気流の変化に警戒しながらそう漏らす。
別に、二人とも白夜叉と戦いたくて参加しているわけではない。
蛟劉は後継者として参加しとくのが礼儀だと考えて、一輝はメイドたちのことで色々と手を回してもらったし、悪徳コミュニティを潰した際に破格の報酬を受け取ったりしているので、お礼代わりに参加しておこう、位のつもりだったのだ。
だがしかし、いざ気付けばかなり熱の入った試合になっている。
まあ、隠しきれない実力の差が有るのだが。
「さて、せめてあの使い魔くらいはどうにかできないと、恥ずかしくて皆のところに帰れないんだが・・・」
一輝は、白夜叉の周りにいる四つの発光体を睨みつつ、そうつぶやく。
「それもかなり難しいと思います。一体一体が先ほどの渦を消滅させてお釣りが来るほどの力を秘めているようですし。」
「ってか、アレが使い魔ってのはどうなんだ?あれ自体がもうボスクラスだろ。」
しかも、それぞれが白夜叉を守るように立ち塞がるのだから、攻撃のしようがない。
「いやはや、東側にも存外喧嘩好きが多いな。老骨にはちと堪えたぞ。」
「そんなくだらない冗談言ってんじゃねえよ。」
「一輝の言う通りや、白夜
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