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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百三十六話:先生と助手と新婚さん
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、そこまで色々取り揃えなくてもという気もするし。
あわよくば、安く買えるなら程度で。
打ち沈んだ様子を見せる私を、ヘンリーが優しく慰めます。
「ドーラ、そんなに悲しそうにするな。これくらい、何とか買えるから」
「でも。他にも色々、必要だし。……やっぱり、今回は」
自分に言い聞かせるようにする私の言葉を、慌てたように店のおじさんが遮ります。
「待った待った!!可愛い奥さんのためだ、本当に特別だよ?内緒にしてくれよ?……この値段で、どうだ!!」
「ええ?いいんですか!?……でもこんなに安くしたら、お店が困るんじゃ……」
不安と期待の入り交じる目で食器とおじさんを見比べる私に、おじさんが胸を叩いて請け合います。
「大丈夫!確かに儲けはほとんど無いが、これでもそれなりにやってるんだ!在庫の入れ替えと新婚さんのお祝いを兼ねてると思えば、何てことは無い!いいから、持ってってくれ!」
「ありがとうございます!……ヘンリー、買ってもいいかな?」
「ああ。折角だから、買わせて貰おう。ありがとう、オヤジさん。貰うよ」
「毎度あり!奥さん大事にしてやれよ!幸せにな!」
食器類をまとめて買い揃えて、碌に儲けも出てないだろうに満足そうに見送ってくれるおじさんの様子に、今さらながらに罪悪感を覚える私。
「……ヘンリー。……良かったのかな?」
「いいだろ、別に。……そのうち本当にするし」
「え?」
ボソッと呟かれて、後半聞こえなかったんだけど。
「いいから次、行くぞ。道具だけあっても仕方ないだろ、材料も無いと。毛布なんかも買っといたほうがいいだろうし」
「そうだね。行こうか」
済んだことだし、おじさんも嬉しそうだったし。
気にしても仕方ないし、急がないとは言ってもあまりのんびりもできないし。
さっさと準備を進めますか。
食材や毛布の他にも、細々とした必要そうなものを買い込んで。
準備が整ったところで町を出て、ルラムーン草があるという大陸の南西の外れを目指します。
今回の研究以外でも、色々と必須なアイテムだからね!
気合い入れて探さないとね!!
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