人中のために音は鳴る
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しいという母の想いも大切。そのためにあなたの王佐になりたい。いえ、私があなたを支えたい」
本初は変わってくれるだろうか。自分を少しでも信じてくれるだろうか。彼女はしばらく悩んだ後に涙を零しながら話し始めた。
「……麗羽ですわ……どこかに耳もあるでしょうから普段は心の内に預かっていていただけませんか、夕さん?」
その優雅な微笑みを私は一生忘れないだろう。
「ん。ありがとう、麗羽。今までごめんね。これから一緒に頑張ろう?」
笑いかけると彼女は明のように私を優しく抱きしめて今までごめんなさいと呟いた。
泣き止むまで待って天幕を出ると私の表情だけで全てを理解してくれた明。
歩きながらこれからの事を説明し、それぞれの天幕に帰る。
自分の天幕に帰る途中に見た朝焼けは、私の真名の色に似ていた。
今日、私は本当の意味で軍師になった。
今の私の姿を母は誇ってくれるだろうか。
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