プロローグ 【部屋】
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るように頭を叩く。
「痛っ! 何すんだ、舌噛みかけたんだぞぉ」
「こんな茶番付き合ってられるか」
「ちぇっ。楽しかったのに」
楽しいのはお前だけだよ。と心の中で思いながらコーラを飲む。コーラが渇いていたのどを潤し、炭 酸が刺激をくれる。思わずごくごくと飲み干す。
「良い、飲みっぷり。のど渇いたら言ってなっ。友達をお持て成しするのって、楽しいね」
彼は何を言っているのだろう? お持て成しするのが楽しい!? 彼はお持て成しではなく、ただ単 に誰にも邪魔されずにからかうのが楽しいだけでは……。
「コーラのお代わりいるかぁ?」
「あぁ、お願いする」
自分で入れようとコーラのペットボトルを見ると中身は無かった。
……流れで言ったけど、コーラのペットボトル空じゃね。
「なら、盗ってくるなぁ」
悪友の快が不適な笑みを浮かべながら立ち去って行く。快が閉めるドアを見てからある違和感に気付 く。妙に快の部屋が女々しいというか、ギャルゲーが全く合わない感じで高校男児の部屋とは思えな いぐらい綺麗だ……。
まぁ、あれだな。きっと快は綺麗好きなんだ。――下に広がる水色のカーペット。そうだ、そうに決ま っている。――熊のぬいぐるみがタンスの上に …………あっ! 快に聞けばいいんだ。はぁ〜、簡単 なこと――
部屋のドアが開く。快が戻ってきたのだろう。
「快。この部屋。お前の部屋なのか? なんか、女々しいな――」
「「ッ!? ……誰?」」
ドアの目の前にいたのは快じゃなくて、ツインテールの少女だ。身長は140中盤ぐらいで目はくり っとしてて顔は整っている。そして何より……可愛い! って、そんなことよりも何故、女の子が? 考えろ! この状況が起きた元凶を……! って、分かるわけないよな。……ハッ!
「ねぇ? アンタ何してるの? ここ――」
「……そっか! これは夢か! 俺はいつの間に寝ていたんだ。まさか、こんなギャルゲー見たいなシ チュエーションに巡りあうなんて……これは、夢だ。きっと夢だ。絶対に夢だ。夢でありますよ ね?」
余りにも現実味のないシチュエーションに混乱し、ツインテールの少女に尋ねてしまう。すると――
「ごめん。部屋間違えたみたい」
ツインテールの少女はとびっきりの笑顔でドアを閉める。
……今、明らか目が笑ってなかったような……。気のせいだよな。
『えぇぇぇぇえええっ! 今、絶対に誰か居たよね? 嘘ぉ、まさか……泥棒? こんな白昼堂々 と!? バカみたいだったし、下着とか盗んでクンカクンカしてないよねぇ! ああ、もう、最 悪!!!』
……なんだ? 今の???
でも、自分一人で焦
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