暁 〜小説投稿サイト〜
生きるために
第四話 エースとの繋がり
[1/6]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
ふぅ……と温かい日差しの中、私、フェイト・T・ハラオウンは公園で眠気交じりに溜息を吐いた。
今日の天気は素晴らしく心地よい。
天気は最高の洗濯日和。
公園にいるせいか。子供達の元気な声が何時もよりも凄く耳に響いているみたいで微笑ましくてつい笑顔を浮かべてしまう。

「う……ん……っ」

久しぶりの休暇のせいか。腕を伸ばすと体がごきごき鳴ってしまって疲れているかなぁと思うが休んでいる暇がない。
管理局の人手不足の問題もそうだが執務官という職業はやはり色々と多忙なのだ。
多忙を承知してその職務を望んだわけだが。
それを周りの人というと先天的お人好し病、ハードワーカーホリック、疾る稲妻慈愛などと意味不明な単語を言われてしまい、最近の言語の不思議についていけないと軽く悩んだ。
だから今回の休暇申請を出した瞬間に周りが今日はやばい仕事(ヤマ)が回ってくるぞと平然と覚悟をしているのだから軽く泣ける。
そしてそれなのに別に今回の休暇がただの休暇だけで済ますつもりがないのだからワーカーホリックと言われるんだろうなぁと内心でそこだけは認めていることに微妙に溜息を内心で吐き

「お? いたいた。お〜〜いフェイトちゃ〜〜ん」

そこで丁度待ち人が来たようだ。
時間を見ればほぼ約束通りの時間である。
声をかけられた方を見るとそこには予想通り茶髪で変身魔法の応用か。短髪であった彼女の髪を長髪に変えており、その髪をストレートに下しており友人でないと見ただけではかなり誰かわからない人物になっている。
八神はやて。
私の幼馴染の一人である。
それにしてもそんな大声を出して私の名前を出したら変装する意味がないじゃない、と現在何時もはストレートの髪をポニーテールにして伊達眼鏡をかけている自分がそう言う。
まぁ、いっかと思い立ち上がりこっちに駆けてくるはやてに合わせて行こうと思ったところではやての指の動きが変に不自然である事に気付き目を細め、周りに気付かれないように魔力刃を手に生み出す。
そこではやての動きが止まった。

「……フェイトちゃん? その手の中にある物騒な物はなにかなぁ?」

「え? これ? ふふ……はやてが変な事をしなければ無意味なものだよ?」

「ははは……フェイトちゃんは私が幼馴染に何かするんと思ってるんか? 私、悲しいっ」

「じゃあその指の動きを止めてくれたら私も心変わりするかもね」

暫く耳に痛い沈黙が広がる。
さっきまでは微笑ましかった子供達の元気な声が今では虚しく聞こえてしまい微妙に悲しい。
そしてようやくはやてが心底悔しいという顔で手を引いたので私も手から魔力刃を消す。

「フェイトちゃんもすっかりガードが固くなってしまって……私としては友人の成長を祝うべきかなんやろうけど複雑や……」


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ