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生きるために
第四話 エースとの繋がり
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「お陰様でね。なのはなんか次にやられたらバスターかますって笑顔で言ってたよ?」

恐ろしい女衆っ、と嘘泣きで項垂れているはやてを無視して溜息をする。
はやての悪癖に慣れた自分もどうかと思うがこんな公共の場でセクハラをする友人も悪い。

「ほら、はやて。早速行こ。相手の人を待たせているんでしょ?」

「まぁそやね。時間よりちょい早めに集合したから大丈夫やと思うけど」

「念には念をだよ───あ、そういえばリィンは今日はいるの?」

「ここにいるですよーー?」

はやての持っているショルダーバックの隙間からにょきっと小人みたいに八神家の末っ子のリィンフォース・ツヴァイが生えてくるのを見て和む。

「じゃあ、行こっか。ええと……確かスコール……さん? が待っているんでしょ?」

「ゲンヤさんが言うには私達と同い年みたいやからさん付けはいらんと思うけど……それにしても便利屋かぁ……こんなロマン世界に引っ越ししてきたからそこまで思わんけどまさかそんな仕事をしている人と知り合いになるとは思ってもおらへんかったなぁ……」

そんなものかなぁ、と思うがそういうものなのかもしれない。
少なくとも生粋の地球人のはやてはそう思うものなのだろう。

「でもゲンヤさんからの紹介やなぁ……色んな意味で油断は出来ひんな……」

「はやての上司だからね……でも聞いた話だと凄い腕利きって事だけは事実なんでしょ?」

「そうらしいねぇ……ゲンヤさんが言うにはありゃ化けもんだの一言だったけど」

つまりキャリアの長いゲンヤさんが化け物と言ってもいいレベルの人間であるということだろうか。
気が抜けないなぁ、と改めて思う。
まぁ怪物級の砲撃とか色々よく知っているのでその経験で何とかするしかない。

「まぁ、私も怪物級の速度を持っているフェイトちゃんが知り合いなんやから何とかなるやろ」

「私も怪物級の魔力を持っているはやてが知り合いだから何とかなりそうだと思う」

お互いがお互いを睨み合うが不毛であることを一秒で理解して歩き出す。

「直ぐ近くの喫茶店……だったよね?」

「そやで。目と鼻の先。だからどんな人間かは覚悟はもう決めといてや?」

「了解……あれ? そういえば私、その人の人相がどんなのか知らないんだけど」

「あ、それ私もや。聞いてみたんやけど……何か愉快な奴だから見たら一瞬で理解できる言うてはったけど……」

「え」

それで見つけろというのだろうか。
幾らなんでもそれは難しいだろうと思い、悪いとは思ったけど多少の非難の目線で見てしまう。
それには流石に慌てて両手を振って言い訳を開始する。

「い、いやっ。私もごねたんやで? でもゲンヤさんは見ればわかるしか言わんし……」


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