暁 〜小説投稿サイト〜
木漏れ日色の記憶。
俺の幼なじみと妹が修羅場すぎる。

[8]前話
文化祭まで一週間、天文部は準備に追われていた。
「ポスター出来た?三咲。」
「出来たよ!奏先輩は?」
「あとは貼りに行くだけだね♪」
「よし!後は待つだけだ!」
「よくここまできたわね。」
俺達はポスターを作り終わり地学室へ戻るところだった。
「疲れた〜・・・」
「ね、今日さぁ、星見に行こうよ♪」
「いいですね!久しぶりに。」
「いいんじゃないか?」
「まだ女言葉で話してよ。」
「あっごめん・・」
////////////////
俺は地学室に戻って天体観測の準備をしていた。
「よいしょ!」
「おぉ〜さすが男だね」
「まぁね♪イザヨイが男だったら僕より数倍強いけどね♪」
「俺はそこまで強くないぞ?」
「だって水上さんを不審者から守ったじゃないか!」
「火事場の馬鹿力ってやつだ。」
「そんなことしてたんですか!?」
「「あんた(おまえ)がやったんでしょ(だろ)!」」
「はい・・すいません」
「ほら!無駄話してないで早くいくよ!」
「ああ。」

////////////////

「じゃ、文化祭の成功を祈って・・・・」
「「「「「カンパーイ!」」」」」
「昔に戻ったみたいだな・・・・」
「昔って入部の時ですか?」
「ああ、色々あったな」
「でもこうやってみんなで入れるのも奏ちゃんのおかげだね♪」
「そうか?」
「だって私に会ったのも奏ちゃんだし・・・」
「私を天文部に入れてくれたのも先輩で・・・」
「喧嘩を止めてくれたのもイザヨイだったね♪」
「でも・・・一緒に居てくれたのはお前らだろ?友達が慧しかいなかった俺に。」
「先輩・・・マジかっこいいッス」
「それでこそ奏ちゃんだ♪」
「な、なんだよ・・・」
「女の子がそんなしゃべり方すると持てないぞ〜」
「俺は男だ。」
俺が一喝したときに望月が星を見つけた。
「一番星!」
「・・・夕日に星か・・・」
「綺麗だね♪」
「そうですねぇ〜」
「・・・・」
「・・・・・・」
「今思ったんだけど・・・他の人から見たら男子一人に女子四人ってやばくない?」
「俺は男だ。」
「他の人から見たら、よ」
「確かに・・・・」
パシャ!
木の影からフラッシュがたかれた。
「慧先輩、ドンマイっす。」
「終わったな」
「・・・・・・止めてくれぇぇ〜」
慧の悲痛な叫びは星が見え始めた冬空に響き渡った。
「奏先輩は妹として私のものです」
「奏ちゃんは幼なじみとして私の
物」
「・・・・修羅場だな・・・」
俺は大きなため息をついて呟く。
「まぁいいか。」
空にはオリオン座が瞬いていた。
[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ