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錆びた蒼い機械甲冑
Y:理不尽な騎士
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のは後何人だ!」
「十ニ人ぐらいだ! 他の奴等はポーション切れや戦意喪失で、これ以上戦闘は続けられない!」
「……くそっ!」


 しかもその残っている内の三人は偶然残った様な物で、もはやあきらめたかのような雰囲気を感じ……結果、まともに動ける人員はキリト、アスナ、エギル、キバオウ、リンド、そしてエギルとリンドのパーティメンバー各ニ名づつであった。

 もはや万事休すか……と、唐突にキリトが他の者たちよりも一歩前に出た。

「キリト君……?」
「アスナ、お前は逃げろ」
「……え?」


 アスナが聞き返す前に、キリトは他の者達に向けて声を張り上げる。


「皆! あの機械甲冑は俺が引きつける! その間に後ろの扉から脱出しろ!」
「何っ!? キリト君!?」
「幾らお前でも無茶だキリト!」
「ソレに忘れたのかおどれは!? おどれはもう十数回もメカ鎧にあしらわれとるんやで!?」
「キリト君!私も―――」


 彼等は必死に引き留めようとするが、声の音量の割に力がこもっていない。彼等も分かっているのだ、この役は誰かがやらねばならない事に。しかし、キリトはそれを振り払うかのように叫び、機械騎士へと突貫していく。


「うおおおぉぉぉ!!!」


 走りながらキリトは考えた。
 ……如何すればこいつを一秒でも長くひきとめていられるだろうか、如何すればこいつにひと泡吹かせてやれるのだろうかと、今までの戦闘を思い出しながら、知識を引っ張り出しながら、キリトはプレモーションがいらず、ポストモーションがほぼ無い通常攻撃をくりだす。

 やはりそれは最小限の動きで全て避けられるが、対するキリトもポストモーションがほぼ無い為、防御や回避にすぐさま転じられる。間一髪の所で騎士の拳を掠らせながらも回避する事に成功し、その場から一端距離を取った。

 次いで聞こえた、ガシャリという金属音にすぐさま反応して剣を構えたキリトだったが、機械騎士は剣を元の位置まで引いただけであり、此方へは一歩も向かってきていない。
 その騎士の行動は、キリトの頭の中に今までの戦闘の共通点と、ある考えを浮かび上がらせた。


(そうか! あいつは自分から攻撃はせずに、此方の攻撃やアクションに合わせて行動してる……だからこっちは攻撃を当てられないし、向こうの攻撃はディレイやポストモーションの所為で喰らっちまってたのか! ……となると有効な手段はあるが―――)


 キリトの思いついたその考えは確かに有効なのだが、キリト一人ではまず無理であり、加えて今の疲労状態では回避し続けられずに何れ喰らってしまう。それは、敵を引き付け続ける今の状況でも同様の事が言えた。


「ふぅーっ……はあああ!!」


 キリトは一旦考えの方を振
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