第九話 チェスゲームですか戦闘ですか
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していた、とも言う。
「・・・・・・まあいいわ。すぐにレーティングゲームだから、気を引き締めて」
それだけ言って、また紅茶を飲み始めた。俺はその辺の椅子に座って近くの壁に傘を立て掛けて瞑想(最も、ただ目を瞑っているだけだが)をして待っている。五分後、部室の魔方陣が光だし、グレイフィアさんが現れる。
「皆さん、準備はお済みになられましたか?開始十分前です」
皆が立ち上がったので、俺も立て掛けてある傘を取り、立ち上がる。
「開始時間になりましたら、ここの魔方陣から戦闘フィールドへ転送されます。場所は異空間に作られた戦闘用の世界。そこではどんなに派手な事をしても構いません。使い捨ての空間なので思う存分どうぞ」
何気なくこの空間製作凄いよな。使い捨ての空間の製作費っていくらぐらい?敵を閉じ込める事も出来るな。
俺は逃げられるが。
「あの、部長」
「何かしら?」
「部長にはもう一人『僧侶』がいますよね?その人は?」
途端に空気が微妙なものとなる。もう一人の『僧侶』のギャスパーは神器をコントロール出来ていないから、参加しないんだよな。あと、人見知り?なのかな、対人恐怖症みたいなものだし。
「残念だけど、もう一名の『僧侶』は参加出来ないわ。いずれ、その事についても話すときが来るでしょうね」
目をそらして言う。空気が重くなる。そんな中、グレイフィアさんが口を開いた。
「今回の『レーティングゲーム』は両家の皆様も他の場所から中継でフィールドでの戦闘をご覧になります。さらに魔王ルシファー様も今回の一戦を拝見させておられます。それをお忘れなきように」
「お兄様が?・・・・・・そう、お兄様が直接見られるのね」
一誠が挙手をして、
「あ、あの、今、部長が魔王様の事をお兄様って・・・・・・。俺の聞き間違いでしょうか?」
「いや、部長のお兄様は魔王様だよ」
「ま、魔王ぉぉぉぉぉっ!?部長のお兄さんって魔王なんですか!?」
「ええ」
混乱する一誠。
「部長のファミリーネームと魔王様方の名前が違うから、混乱していたりする?」
「ああ、まあな」
「先の大戦で魔王様は致命傷になられてね、既に亡くなられたんだよ。しかし、魔王なくして悪魔はあり得ない。そこで、強力な力をもつ者へ名を受け継がせたんだ」
『ルシファー』も『ベルゼブブ』も、今や役所名。
「正直に言うと、神陣営、堕天使の組織、悪魔、この三竦みの中で一番力を持っていないのは悪魔なんだよ。結構危ない状況なんだけど、現魔王様が先代魔王様に負けず劣らずでどうにか保ってるんだ」
「じゃあ、最上級悪魔として部長のお兄さんが魔王に選ばれたわけか?」
「
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