ターン32 南方の大自然と暗黒の中世
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か真剣な顔できっぱりと言い切った。
「このカードは、俺がデザインしたものをインダストリアルイリュージョン社が特別にカードにしてくれたものなんだな。いうなればこのカードは、ずっとくすぶって落ちこぼれて、全部を諦めてた去年の俺との決別のあかしなんだな」
「だったらなおのこと……」
「いや、俺はこのカードを使わずに明日の試験に挑むんだな。そして、自分のことを一人前のデュエリストだと胸を張って言えるようになる。そうじゃないと、このカードを使う資格がないような気がしてならないんだな。だから、明日のデュエルが終わるまで、このカードはお前が持っててくれ」
「隼人………」
きっと何を言っても聞かないだろうな、そう思うほど隼人は決意の固い目をしていた。なら、僕にできることなんて一つしかないじゃないか。せっかく前に踏み出そうとしてるんだ、僕の方が年下なのにこんなこと言うのもおかしいけど、ここはひとつ背中を押すとしよう。
「任せてよ、隼人。そのかわり、明日はちゃんと勝ってよ?」
「わ、わかってるんだな。ありがとう、清明。もう俺は寝るからな」
「うん、お休み」
隼人の後姿を見送ってから、もう一度エアーズロック・サンライズのカードに目を落とす。その細部まできっちり書き込んであって、すごく芸術的な仕上がりのイラストを見ているとなんとなくシリアスちっくに考え事しようと思っていたのがばからしくなってくる。自然はこんなにでっかいんだ、それに比べりゃどうってことない、みたいな。どれ、もう一回眠れるかどうか試してみますかね。
で、ついに試験の始まり。結論から言うと昨夜は結局ぜんっぜん眠れなかったから、今になってちょっと眠いかも。
「シニョール前田、準備はよろしいノーネ?」
「よろしくお願いします、クロノス先生」
「いいでショウ。それでは、デュエルを始めるノーネ!」
「「デュエル!」」
「シニョール前田、先行は譲るノーネ」
「それじゃあ俺のターン、ドローするんだな。そして手札から、デス・コアラを攻撃表示で召喚!さらにカードを1枚伏せて、ターンエンドなんだな」
デス・コアラ 攻1100
「ええ!?」
「オー、シニョール前田……」
思わず声が出てしまった。デス・コアラはリバースした時にバーンダメージを相手に与えるリバース効果モンスター。なのにそれを、よりにもよってお世辞にもステータスが高いとは言えない攻撃表示で出すなんて。確かこの間も同じことやって怒られてたじゃないの。………このデュエル、大丈夫かなあ?
だが、今のプレイングを見ていたユーノの感想はこっちと真逆だったようだ。
『クククッ、なるほどな。いやらしい真似しこんでくれやがるぜ』
「何?おい貴様、それはどういう意味だ。俺にはあ
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