第2部:学祭1日目
第8話『暗転』
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なり、
「お姉ちゃん?」
ふと誠は、唯と行った喫茶店で、『いつもは妹と行くことが多いんです』と、彼女が言っていたのを思い出す。
木枯らしが急に寒くなる。
「まさか、貴方…唯ちゃんの妹さん…」
口をあんぐりと開けてしまった。
「そうですよ…はじめまして、伊藤さん…」
憂は誠を睨みつける。
その瞳には光がなく、偏執的な狂気しか感じられない。
そして、がっくりと頭を垂れているいたるの首に、包丁を突き付けた。
彼は生唾を飲み込む。
「お姉ちゃんから…手を引いてくれますか…?」
「…」
「最初から遊びだったんでしょ。すでに二股かけてるのに。
挙句私のお姉ちゃんにも手を出して、あげくキスまでして。私のお姉ちゃんをその気にして。
可愛い妹の命がかかってるとすれば、はいと言ってくれますね…。
断ったり、一歩でもそこから動いたら、この子の首、切りますよ…」
「そんな…」
呆然として、誠は憂を見るしかなかった。
続く
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