第四章
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る。今度はカシスソーダだった。
「変なことになったぜ」
「まあそう言うなよ」
「これも人生」
急に適当なことを言ってきやがったと思ったがその言葉は酒と一緒に飲み込んだ。
「一杯やって」
「酒かよ」
「話聞いたらあれじゃないか」
「酒がはじまりだろ?」
俺がそのハロウィンの日べろべろだったことを言ってきた。
「だったらな。今だってな」
「これで気を晴らせよ」
「酒には酒か」
言いたいことはわかった。中国か何処かのアジアの国での諺で毒を以って毒を制すっていうのを思い出した。これでも本は好きなつもりだ。
「それだよな」
「まあそういうことだな」
そしてそれは隠されることはなかった。
「じゃあ。やれよ」
「これどうだ?」
「スクリュードライバーかよ」
オレンジにウォッカだ。確かにこれは効く。何しろウォッカだからだ。この連中の気遣いなんだと今は珍しく好意的に解釈した、
「それ飲んで気を晴らせよ」
「何杯でもな」
「けれど金は俺もちなんだろ?」
ここでいつもの俺に戻ってやった。
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