第五十五話〜相性と意地〜
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だけではなく、量産機であるグロースターやサザーランド、無頼タイプも共通規格なのかフロートユニットを装備していた。更に言えば、その増援の中には普通のナイトメアフレームよりも大きく漆黒の装甲をまとう機体があった。
「あれってガウェイン、やったっけ?もしかしてあれが今まで敵の指揮を取っとったんか?」
はやての独り言は正鵠を射ていた。
元々機体のペイロードが大きい分高性能のセンサー類を装備していたことと、ライの世界でも装備されていたドルイドシステムも装備されており、通常のナイトメアフレームに装備されているファクトスフィアを大きく上回る索敵能力を持っている。その為、AIとは言え指揮を行う上で大きなアドバンテージがあることに違いはなかった。
正確に言えば、ガウェイン1機が特定数の機体を制御下に置いている状態であるのだが。
はやては攻勢が落ち着いてきたため自分もゆりかご内に突入する心算であったが、今現れた敵の増援の為に二の足を踏む。
「主、はやて」
「シグナム!」
そんな彼女の傍にシグナムが飛んでくる。
「ここは我らに任せてください。我らと地上にいるキャロのヴォルテールがいればここの戦線は維持できます。なので、主はリィンとゆりかごの方へ」
そう言うと、シグナムのバリアジャケットの影からリィンフォースが姿を見せる。彼女は先の襲撃事件の際に負傷し今までデバイスとしてのメンテナンスを受けていたのだ。
「はやてちゃん、心配をおかけしましたです。2人でライさんたちを迎えに行きましょう!」
「……ありがとな!ちょう、行ってくるわ!」
迷う素振りを一瞬だけ見せたが、はやてはどこか溌剌とした顔でゆりかごを目指して飛んでいく。二つ名である『祝福の風』を表すようにリィンフォースも彼女に寄り添い飛んでいく。
はやてを見送りながらシグナムは自分が立ち向かうべき敵部隊に目を向けた。それと同時に、先ほどのリィンフォースと同じようにバリアジャケットから小柄な人影が姿を見せる。それはライの指示でシグナムと合流したばかりの烈火の剣聖アギトであった。
「どうだ、アギト?私はお前の主足り得るか?」
「……悔しいけど、旦那以上にアンタとの相性はいい」
ぶっきらぼうにそう返してくるアギトに苦笑しつつ、シグナムは大量の敵ナイトメアフレームに対してどう立ち回るのかを考え始める。先ほどはやてに言ったキャロのヴォルテールの事を一瞬戦力に組み込むことを考えたが、拮抗状態の地上の戦闘に参加しているキャロを空に上げることをシグナムはしたくなかった。
これからの展開について思考を働かせている中、唐突にアギトが声をかけてくる。
「そう言えば、ライからアンタに伝言があった」
「?」
視線をアギトの方に向けシ
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