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インフィニット・ストラトス 一つ目機身(旧題:始祖の巨人は永遠に……)
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U.C.0079.12.31 14:37,25
一人のパイロトの命が奪われた。パイロットの名をエリスという。
当時19歳のエリスは兵員募集に参加し、パイロットに就くとすでに旧型機になり下がっていたザクTを拝領し、ア・バオア・クー要塞上で上陸してくる敵を食い止めていた。
まだ若い彼女が戦う理由はいろいろある。愛する家族を守るため、スペースノイドの希望を守るため、国の為、そして自分が自分でいるため……。
「エリス!そっち行ったぞ!」
「了解!――っ!」
幾度となく押し寄せる連邦兵の波。
散発的だったものが段々纏まりを持ち出して、沖に居るはずの自軍MSの残骸が要塞にまで流れてくる。
圧倒的な物量だがジオンはよく戦っている。しかし膨大な暴力装置の前では虚勢だった。
「来るなぁぁぁぁっ!」
エリスのザクTが両手に持つグフカスタム用のガトリングシールドが75mmの弾丸をばら撒いて対空砲の役目を持つが、白いMS群はシールドを前にして突進してくる。
突進を援護する白いMS群のビームや弾丸が要塞に当たって岩を弾き視界を狭められる。
たくさんあった対空砲も沈黙し、僚機も撃墜される。
「隊長!?うぁっ!?」
多弾倉のガトリングシールドのマガジンに敵弾が当り弾倉内で暴発、マガジンハウジングが変形して弾倉を交換することもできなくなった。
「くそっ!」
武装を失ったと確信したMSがビームサーベルを抜いて切りかかる。
しかしまだ死にたくないエリスはガトリングガンを敵機に投げつけ、スラスターを吹かしてバックステップをとって斬撃を回避するが、背後にあった対空砲の残骸につまずいて横転してしまった。
ビームサーベルを抜いたMSが点灯したザクの上に勢いよく着地するとコックピットは激しく揺さぶられ、ヘルメットをかぶっていても軽い脳震盪を起こさずにはいられない。敵はザクが身動きが取れないと判断し光刃を突き付けた。
『死ねぇ!宇宙人!』
聞こえるはずの無い声がコックピットに響く。
一瞬で下ろされる光刃はエリスに目には緩慢に下ろされるように見えた。彼女にも
刻
(
とき
)
がみえた。
「パパ……ママ……ご
コックピットを抜かれ微粒子一つ残さず彼女はこの世界から姿を消した。
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