月光校庭のエクスカリバー
第36話
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朱乃さんの所行くわ」
「左腕か?」
「ああ」
ライザーとの決闘の際、禁手になるために左腕を代償にした。
おかげでこいつの左腕はドラゴンの腕なんだが、そんな腕じゃ学園生活を送れない。
元の上に戻すためにドラゴンの力を散らしてもらう必要がある。
それでも一時的なため定期的に行っている。
そしてそれが出来るのが部長と朱乃さんと言うことだ。
方法は文字通り、腕からドラゴンの力を吸い出してもらう事。
お蔭でこの時間はこいつにとって至福の時間となっている。
まぁ部長は喜んでやっており、朱乃さんも乗り気なので何も言わないし、ほかに方法を知らないので何も言えない。
「なら一緒に行くか」
とりあえず今は部長たちの元に向かうとしよう。
◇◆◇
「それで話って何かしら?」
場所は旧校舎の廊下。部室では朱乃さんがイッセーの腕からドラゴンの力を吸い出している。
「昨日、祐斗と話をしていた時にはぐれの悪魔祓いに襲われました」
「!? 怪我は!?」
「早々に退散してくれたので俺は無傷、祐斗も腕を掠る傷で済みました」
「そう。よかったわ」
「相手ですが、堕天使との一件の時に居たフリード・セルゼンです」
「あなたたちに固執してたあの神父ね」
「はい。それでここからが本題ですが、フリードが聖剣エクスカリバーを持っていました」
「なんですって!?それは本物!?」
「俺は本物を見たことが無いんで断定はできませが、あいつが持っていた剣から放たれる力や祐斗の反応を見ると本物だと思います」
「そう。今日、教会の関係者が来ることは聞いてるかしら?」
「イッセーから聞きました。おそらく聖剣絡みではないかと」
ここまで揃っていて無関係と言うことはないだろう。
「でしょうね。来る人間も聖剣を持っているそうよ。それにこの町に入った天使側の神父が何人も殺されているみたいよ」
「フリードの仕業かと。神父狩りと言ってましたから。それに単独では無く、複数で動いてるようです」
「全く、私の縄張りはイベントが豊富ね」
一学期だけでも3つの事が起きている。本当に豊富だ。
「とりあえず私の眷属は全員交渉の場に集めるつもりだけど、あなたはどうするの?」
「邪魔でなければ同席させてください。内容が聖剣絡みなら、フリードに狙われている俺も無関係じゃありません。それにイッセーのストッパーとしても念のため」
「ならお願いするわね」
「はい」
続きは教会の人間が来てからだろう。
「さて、イッセーたちもそろそろ終わってるはずね」
扉を開けようとした部長の手が止まり、扉に耳を当て聞き耳を立てる。
「っ!?」
そして次の瞬間には扉を強く開け放っていた。
「朱乃。何をしているのかしら?」
威圧を込めて朱乃さんに聞く。
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