スーパーロボット大戦OG外伝
0477話
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「やっぱりな」
その内容に小さく呟き、封筒をスレイへと押しつける。
「この封筒がどうかしたのか?」
「取りあえずまだ中を見ない方がいい。……そうだな、俺の借りてるホテルに来るか? ……うおっ!」
スレイへと告げた途端、いきなり俺の顔面へと向かって拳が振るわれるのを感じて咄嗟に回避する。
「いきなりなにをする!」
「貴様こそ何を考えている! わ、私が昨日お前に身を捧げると言ったのはあくまでも比喩的な表現であって、実際にお前に抱かれるつもりはない!」
怒りか、あるいは羞恥か。顔を真っ赤にしながらそう叫ぶ。……そう。現在地球で最も巨大な企業と言ってもいいイスルギ重工本社の受付前で、だ。
周囲にいる大勢の者達からの視線を感じつつ、俺は自分のミスを理解する。俺の借りてるホテルに来る、つまり身体を要求されると思ったのだろう。ましてやホワイトスターで自分の身を捧げるのも構わない云々と発言していたり、朝の出来事を見たりしていたのだからその誤解は尚更深くなった訳か。
「朝からあんな事をしておきながら! まだ! 足りないというのか! 女好きも! 限度というものが! あるぞ!」
叫びつつ振り回される拳を回避しながら、スレイの言葉でさらに周囲から向けられる好奇の視線が強くなったのを感じ取る。と言うか、男からは黒い視線が。女からはジットリとした視線が放たれている。
「ええい、そう言う意味で言ったんじゃない。落ち着け!」
殴り掛かってきた拳を掴み、そのまま強引に引き寄せてスレイが身動き出来ないように動きを抑えてから耳元で口を開く。
「この封筒はお前にとって非常な重要な内容だ。だから人目の無い場所で読んだ方がいいと思って俺が泊まっているホテルを提案しただけだ」
「……私の?」
その言葉でようやく我に返ったのだろう。不思議そうな顔を俺の方へと向けてくるスレイ。
「ああ。もしお前がどこか周囲に人のいない場所を知ってるのなら別にそこでもいい。……どうする?」
「いや、私が思いつく場所もあるが、その場所はどこも遠いからな。お前のホテルでいい」
どうやら収まった、か。
「うわ、ちょっと見てよ。こんな場所で堂々と抱き合ってる」
「違うわよ。彼氏の方が浮気して、それを誤魔化す為にああやってるのよ」
「くそっ、あんないい女がいるのに浮気とか……絶対に許せん」
「気の強い女程、一度堕とされるとその男に嵌るって言うけど……」
ヒソヒソとそんな声が周囲から聞こえて来る。
そして俺の腕の中で、再び先程同様に見る見る顔が赤くなっていくスレイ。
まぁ、考えてみればスレイの身体を引き寄せて押さえ込んでいる。つまりは抱きしめているのと殆ど変わらない体勢であるのは間違い無いし、同様にそ
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