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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十七話 傷跡
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は、この一撃だけで一瞬で跳ねあげられる。
『ガードするには……甘すぎだ!』
ブンッ!と音を立ててあらかじめ構えていた左のストレートがヴィヴィオの顔面に迫る。その瞬間、ヴィヴィオが首を反らした。
『来る……!』
「一閃必中……!」
視覚から理解できるのは魔力を溜めた右拳による威力を増加させた一撃。よくある一撃だが、威力はバカに出来ない。しかし……
『その程度なら……!』
落ち着いて防げば先ず当たらない。捌いてカウンター返しを選択し、受けの構えを……
「アクセルスマッシュ!」
「!?」
その瞬間、ヴィヴィオの拳が明らかに彼女が突き出すのとは別の何かの作用によって“加速”した。
予想外の速度で迫ったそれに、クラナは反射的に受けを避けに切り替え……
「〜〜っ!!」
「……!」
全力で身体を左に反らして避けた。
そのまま一旦転がるようにして距離を取る。
クラナ DAMAGE 140 LIFE 1580
『加速する拳……!?』
『これは……驚きましたね。予想外の隠し玉です……』
拳が肩のあたりを掠ったのが分かる。加速したクラナの思考速度でも追いつけない程不意打ちの加速だった。指向性魔力で拳を加速させたのだろうか。カウンターで撃たれた分。圧倒的に反応が遅れた。躱せたのは殆ど偶然に近い。もう少し彼女に錬度が有れば、喰らっていただろう。
対し、ヴィヴィオはと言うと……
『〜〜っ!惜しい……!もう少しだった……!』
渾身の一撃を躱された事で、内心地団太を踏んで悔しがっていた。
しかし同時に、慌てたように自分の一撃をかわしたクラナに、確かな手ごたえも感じ取る。
『よし……何とかしてもう一度……!』
今度はラッシュを掛けて、あちらの攻撃を誘ってから打ち込む!そう考えながらヴィヴィオはクラナに向けて、再び真っ直ぐに視線を向けた。
──その瞬間、其れは起こった──
「……ぇ?」
視界の先にあったクラナの身体。その、左肩。先程アクセルスマッシュが掠った部分のバリアジャケットが、破けたように消失していた。
本来ならば、自分の攻撃が相手に与えた効果の証明として喜ぶべき其れ。しかしヴィヴィオの瞳は、その向こう。兄の綺麗な肌にあった、大きめの古傷に集中する。
「…………」
全く、“身に覚えの無い”筈のそれ。けれどその傷跡を……彼女は……“私”は……どこかで見た事が、あるような……?
『な■は■■だよ……!?』
『あなたなんか、ママじゃない……!』
『ママを、返して!』
“知らない”
「ぁ……」
『許さない……お前も、仲間も、みんな゛ァ!!!』
『ク■■くん、■め!!』
『ウォァァァァア゛ア゛ア゛アアアアアアアア!!!!!』
『知らない……お前なんか……誰
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