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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十七話 傷跡
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たたきつけられる。

アインハルト DAMAGE1120 LIFE 180

「ぐ……はぁ……はぁ……」
凄まじい破壊力を持ったその一撃を受けながらも、アインハルトは何とか立ち上がる。此処で倒れていては、間違いなく追撃を掛けられるからだ。しかし……

「よく耐えた」
「っ!?」
突然、顔面を何かが塞ぎ、視界が真っ黒に染まる。ライノに頭を掴まれたのだと理解した次の瞬間には……

「沈めっ!」
「…………!!」
一瞬の浮遊感と共に後頭部からの衝撃が走り、彼女は気絶した。

アインハルト DAMAGE180 LIFE0

「ふぅ……今回も、俺の勝ちだな」
気絶し、元の姿へと戻ったアインハルトを見ながらニッと笑って、ライノは言った。

────

さて、再び時は少し巻き戻り、此方はヴィヴィオとクラナだ。
構えを取ったまま、二人は静かに向き合っていた。

「…………」
『凄い……』
接敵してから全く話していないが、既に彼が戦闘態勢に入っている事は分かっていた。彼から伝わる気迫が、彼女の肌をジリジリと焼いて居たからだ。
以前クラナとは練習に付き合ってもらった時に十分すぎる程拳を向かい合わせたと思っていた、しかしここにきて、ヴィヴィオはその認識が誤りであったことを悟らざるを得なくなる。
模擬戦であるとはいえ、今から本気で拳を交える相手。練習のコーチでは無く、一人の格闘家として向き合った兄から伝わる気迫は、あの時とは格が違っていた。

「……っ」
ゴクリ、と一度唾を飲み込んで、ヴィヴィオはしっかりと拳を握り直す。力の差は闘う前から自覚できる程に歴然だったが、だからと言って素直にやられるつもりなど毛頭ないのだ。

「ふーっ」
緊張した息を、少し整える。
正面に立つクラナの構えに、目立った隙は無い。打ち込んで切り崩していくしかないだろう。ならば……

「(先手から、攻めに行く!)はっ!」
「!」
ズシャッ!と言う砂のすれる音とともに打ち出されたヴィヴィオの身体が、一気にクラナへと肉薄する。突き出された右拳打を、クラナは正確に右手の甲で自身の右側へと逸らし、そのまま突っ込んで来るヴィヴィオの顔面を撃ちおろすように拳を撃ちこむ。

「くぅっ……!」
「ふっ……!」

ヴィヴィオ DAMAGE 540 LIFE 1260

狙い澄ましたような顔面へと拳がヒットし、怯んだヴィヴィオに向けて更にクラナは追撃を掛ける。

「っ〜〜!?」
左フック、右ジャブの三連撃から顔面狙ってのストレート、左アッパー、右ボディ、左ジャブ二連からの右のブロウ。
次から次へと繰り出される拳撃の乱打に、ヴィヴィオは必死に後方に下がりながらそれらをガードし続ける。

ヴィヴィオ DAMAGE 180 LIFE
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