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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十七話 傷跡
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ニッと笑って、ライノは言った。

「流石。避けながらでも対応はしてたか。けど、残念……」
「!」
と、不意に、ライノの魔力がある一点に収束を始めた。

「こっちも、“準備完了”だ」
しかし収束点はライノではない。ライノから少し離れた場所の……地面。
ブン!と一度大きく振ったウォーロックの石突きを、ライノは地面へと叩き付けた。

「行くぜ……?創生起動(クリエイション)……!」
「なっ!?」

――――

試合を観戦しているメンバー達が集まる丘の上では、リオとコロナが驚きの声をあげていた。

「え?えぇぇ!?あ、あれって……!」
「う、うん。私と同じ……」
驚いた様子のリオと、戸惑ったようなコロナの脇で、メガーヌが微笑みながら言った。

「ふふふ……実はあれね。ライノ君の常套手段の一つでもあるのよ?」
「「えぇーーーッ!?」」

────

「来たれ、破壊の巨神、創主ライノスティード、魔導器ウォーロックの名のもとに……」
「……!っ!!」
収束した魔力が、地面をひび割れさせ、地鳴りを起こす。尋常ではないその様子に、アインハルトは咄嗟に距離を詰めようと掛け込むが……いかにも遅かった。

「粉砕せよ!ティターン!!!」
「!?くぅっ……!」
突如アインハルトの目の前で跳ね上がった大量の岩石が、彼女を後方へと弾き飛ばす。
まるで生き物のように伸びあがったその岩達は、みるみる内に形を変えると、巨大な人型を形作る。
そうして地面の揺れが収まった時、其処にはコロナのゴライアスよりもふたまわり近く大きな岩の巨人が屹立していた。

「これは……!」
「さてさて、そんじゃ磁力の次は此奴が相手だ。行くぜ!」
ライノの言葉を合図とするように、ティターンと呼ばれたその巨神が両腕を振りあげた。その腕の先には……

戦槌(メイス)!?」
両手に握られた、片手用(無論、ゴーレムにとってのである)メイスが其々の腕に一本ずつ。さしずめのデュアルメイスと言ったところか。

「砕けろぉ!」
「くっ!」
右手を使って振り下ろされたメイスをアインハルトは彼女から見て右に飛んで避ける。幸い少々アインハルト自身から左にずれて振り下ろされたメイスはあっさりと避けられた。が……

「悪手だ!」
「!(しまっ……!)」
そのタイミングを逃さず、もう一方のメイスガ振り下ろされる。右へ避けやすいように振り下ろされたのはブラフ。本命は此方だ。しかしゴーレムの創成に圧倒され、判断力御鈍ったアインハルトがそう気が付いた時にはもう遅い。ステップ後の回避が間に合わず、アインハルトは咄嗟に両手で受けの構え。が……

「……!(重いッ……!)」
受けきれずに一瞬でガードが崩壊。メイスと共に地面に
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