アダルトタイムな、二重奏
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セシリア、鈴、箒、ボーデヴィヒの五人で、リビングにあるソファーに仲良く座っていた。
一夏は一人掛けの椅子に座っている。
せっかく織斑先生にくっついてお邪魔した織斑邸のリビングなので、俺はお宅拝見としゃれこんだ。
リビングの広さは畳敷きではないので感覚でしか言えないが、十四畳くらいだろうか。
床は茶色のフローリングでピカピカに磨かれている。
鉢に植えてある観葉植物が置いてあり、二人ともIS学園にいるのにどうやって植物の世話をしているのかと不思議に思うが、織斑先生が時々帰ってきて世話をしているのかもしれない。
壁はというと、白を基調としていた。
ソファーが置いてある近くの壁には幾何学模様の絵が一枚飾られている。
あとリビングに置いてある物といえば、L字型のソファーと長方形のテーブル。
それと背もたれのない一人掛けの椅子。 窓際には白い丸テーブルに、高めの背もたれがある椅子が二脚あった。
こっちのは一夏が一人で食事をする時に使っているのかもな。
リビングを見渡して残っているのはテレビくらいだろう。
「織斑先生」
女子五人が揃って声を上げている。
テーブルを見ればボードゲームらしきものが広げられていた。
それはあれか? ドイツのゲームで、カラー粘土で何かの形を作って、それをあてるってやつだっけ?
「お帰り、千冬姉」
姉の帰りを労う一夏。
「ところで千冬姉。後ろにアーサーがいるようだがどうしたんだ? さっきはせっかく家まで来たのに、急用があるとか言ってさっさと帰っちまったんだぜ」
「いやな。家に帰る途中でだな、背中を丸めて寂しそうに歩いている見覚えのある男子を見つけたんでな、声を掛けて家まで連れてきたんだ」
「そうか。アーサー、お土産サンキューな。中身を見たらアイスが十個も入ってたから驚いたよ。ここに居る皆で美味しく頂いたからさ。残りは冷蔵庫に入れてあるからお前もたべるか? それと急用があるって言ってたけど、それはもういいのか?」
「急用か? それはもう大丈夫だ」
この後の一夏は、織斑先生に食事はどうするのかと聞き、それに織斑先生は外で食べてきたと答えていた。
そして、お茶を勧める一夏に織斑先生はソファーに座っている女子五人を眺め、これから仕事があると断った。
「え? 今から?」
意外だといった感じの声を出した一夏。
ちょっと待てよ。
まさかとは思うが、織斑先生はこの俺をここに放置するつもりなのか?
「お前たちと違って教師は忙しいからな。お前たちはゆっくりしていけ。ただし、泊まりはダメだがな」
織斑先生の言葉は、俺にとって死刑宣告に等しいものだった。
叫び
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