第四十五話 少年期【28】
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……いや本当に、まさか管理局全体の一大プロジェクトにまで発展するとは思ってもいなかった。
「戦隊物は実写じゃから腕が鳴るわい。儂の撮影技術を発揮するときがきおった」
「魔法使えるから、すげぇ派手にできますよねー」
もう投げやりだった。ちなみにアルヴィンが本気で謝罪したくなったのは、戦隊物ではなく、アニメの方だったりする。
「楽しみにせんかい。お前さんから聞いた『魔王少女リリカルなのなのちゃん』だって始ま―――」
「やめてくれー! これ以上俺の罪悪感を刺激しないでくれー!!」
クラナガン出身の白い魔王ことなのなのちゃんの砲撃がうなる、愉快痛快な熱血管理局ストーリーらしい。彼女の闘いは、世界中の服という服を消滅させるために暗躍する謎の少女Fとのガチンコ勝負から始まり、闇のタヌキ結社から世界を守るらしい。
……性格や設定は彼の知っている彼女たちよりかなり変わっているというか、一緒にしたらダメなことのオンパレードになってしまった。実名は避けたが、容姿とかバリアジャケットの大体のデザインは言い訳ができないかもしれない状態である。
謎の少女Fは、うちの妹様と被らない様にはしたけど……それ以外の人たちマジですいませんでした。アルヴィンは心の中で、彼女たちとその関係者に向けて謝罪した。
「ちなみに、『魔王少女なのなのちゃん』の上司の名前はゲイーズにしておいた」
「そこはナイスです、おじいちゃん」
後日、放送局にとある人物がカチコミをかけに行ったのは……また別のお話である。
******
そんなこんながありながら、俺とアリシアは8歳の誕生日を迎えたのであった。
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