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ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
戦いの手段の正当性とは
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怯……か。卑怯で何が悪い?」

「開き直るんじゃねぇ!」

「持っている力には種類がある。今回、お前らは数という名前の力を持っている。総力ではそちらに分があるかもしれない。……それにも関わらず、相手の土俵に立って戦う意味がどこにある?相手を卑怯者と罵る行為は自分の偏った視点からのことに過ぎない。確かに、俺はお前らから見たら卑怯者だな。個人の力を最大限発揮できる不意打ちで、そちらの、集団としての力という土俵を破壊したのだから。だが、そちら側から見た俺が卑怯者ならば、こちら側から見たお前らも卑怯者ということになる。だから、俺はお前らを倒す。ユウキやアスナのためではなく、俺が自分の我を通すために。戦いは勝った方に義がある。もし、自分たちが卑怯者ではないと主張したいならば……俺達を倒してみろ、卑怯者」

俺の口上に逆上したのか、敵前衛の面々が叫び声を上げながら突っ込んでくる

そして、各自が思い思いの武器を振りかぶりつつ、だいたい間の距離を詰めたところで……一番前の奴らが後ろにずっこけた

しかし、煽ったのは俺だがまさかあんなにも綺麗に決まるとは

ワイヤートラップというものを知っているだろうか?
ほとんど肉眼では見えない鋼糸やピアノ線を使って張る罠の総称なのだが、今回使ったのはコレである
首の位置に張っておいただけの簡易なものだが、怒りで視覚狭窄に陥っていた敵ギルド連合の前衛の面々には関係なかったらしい
背の高い低いによってダメージの大小はあるものの、だいたいが首筋のクリティカルポイントに叩き込まれており、結構な量を削られている
そして、自分たちの前に居た面々がいきなりのけ反ったことで、中衛の面々も足を止めざるを得ず、さらに中衛の持っていた槍が刺さったり、顔面を後頭部に殴打されたりと二次被害が出るところも多数あった

さすがにボスを攻略しようとするレイドだけあって後衛の面々は驚いて詠唱中の呪文を途中中断するようなことはなかったが、直後に斬り込んできたクラインとシノンの援護射撃に阿鼻叫喚の騒ぎとなった

「キリト、アスナ、ユウキ。後ろをさっさと片付けてボス部屋へ行け。対多戦なら間違いなくキリトよりも俺の方が上だからな」

「死ぬなよ?」

「アホか。こっちと違ってそっちは負けられないんだからお前こそ死ぬなよ?」

話を打ち切って、今だ混乱する敵前衛に斬り込む
盾を持っているとはいえ、HPがかなり減っている上に転んでいて迎撃体制も整っていないため、鋼糸も使って軽く六人ほどをポリゴン片に変える

「くっ……予備の盾持ちは前に出ろ! そして中衛は槍を持って隙間から突け!」

流石は攻略組を名乗ることはある。立て直しがなかなか早い。サブリーダーと思わしきプレイヤーが号令をかけて、俺が追加で三人ほど斬り殺している間
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