戦いの手段の正当性とは
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てしまっている。唯一、違うのは目をキラキラさせながらキリトを見ているアスナだろうか
「……言うなよ。自分でもちょっとやっちまったって思ったんだから……」
「はぁ……止まるのは何か作戦があるからって少しでも考えた俺がバカだった。こんなことなら不意打ちしてたのに」
「俺のせいかよ!?」
そんな漫才を繰り広げていると、他の面々も我に返ったらしく、こちらを警戒し始めた
「さてと……我に返ったところで一応警告しておくが……退け。さもなければ実力行使に出る」
剣を引き抜きながら、睨みつけると、敵の前衛が威圧感に戦いたように、一歩後ろに下がった
「そうだ。ここから先は通行止めだ!」
「二回目も同じだとつまらないというのがわからんのか?」
「…………」
キリト、撃沈
そんなキリトの様子を見て、多少勢いを取り戻したのか、敵のリーダーと思わしき剣と盾を持ったサラマンダーのプレイヤーが一歩前に出た
「そ、そうだ! いかに黒の双璧といえども、この人数を相手取れるわけがねぇ!」
その声に勇気付けられたのか、顔を青くしていた周りのプレイヤーも徐々にやる気を取り戻す
「よおし、討ち取って名をあげるぞ!」
「首級をあげてやる!」
時代錯誤が甚だしい輩も何人かいるようだが、各自思い思いに気炎をあげた様子を見て、敵のリーダーは一つ頷くと、剣を抜いた
「行くぞ! この人数なら怖くない! 黒の双璧を倒して名をあげ……」
思うのだが、戦い前の鼓舞は敵からかなり離れたところでやるべきだと思う
俺は敵の士気が上がるのを黙って見逃すようなお人よしでも、敵がこちらに意識を集中させるまで待つ騎士道精神溢れる人でもない
そんな性格の俺が見逃すわけがなく、あらかじめ仕込んであった鋼糸で首を絞め、それによってリーダーの声が途切れたのだ
俺の鋼糸は前にも言った通り、多数の輪状の短い鋼糸が繋がった形であり、言わば大量の武器が繋がった状態だ
ALOはSAOとは違い、装備するなんて概念がなく、すべての武器でダメージ判定が出る
そして、そのダメージは武器本来が持つ威力よりもインパクト時の速度に比重が置かれている
つまり、仮にもSAOからの引き継ぎ組である俺が引いた鋼糸がクリティカルポイントである首筋に多数の武器をヒットさせたというわけである
敵のリーダーの言葉が途切れたのを不審に思った面々の視線がそのリーダーへと集中した次の瞬間、敵のリーダーはそのアバターを無数のポリゴンへと変貌させ、砕け散った
「ひ、卑怯だぞ!」
「不意打ちか!」
当たり前というか、なんというか、敵ギルド連合の面々は口々に俺を罵り始めるが、俺が一歩前に踏み出すと波が引くように一気に静まりかえった
「卑
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