第6章:女の決意・男の勘違い
第10話:女国脱出
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
安心できる状態でもありますね。
まぁ私個人としてはシンさんが持ってた方が有り難いのですが……
「リュカさん……俺は以前の時から、最後の鍵はリュカさんが管理するのが適切だと感じてました。リュカさん程、私利私欲が少ない……いや、普通の人とは違う人間は居ません。仮にリュカさんがコレを使って悪事を働こうとしても、それはコレ無しでも起こりえることでしょうし、コレの有る無しに関係ないと考えます」
「そうじゃなくてさ……僕が鍵をどう使うかじゃないんだよ。万が一誰かに欺かれて、鍵の悪用を許してしまったら……って事なんだよ!」
しかしそれは、誰が保持してても同じなのでは無いでしょうか?
「俺はこの時代に来て、まだリュカさんと合流する前に、トンデモない敵と遭遇しました。その敵は俺達と同じ姿に化け、油断を誘ってから襲いかかってくる敵でした。その時思ったんです……リュカさんは常に敵の存在を見破ってたな。目を見ただけで『目が濁ってるからモンスターだ』と言ってたなって……」
「そうよ……お父さんは何時でも悪者を見破ってたじゃない! お父さんが誰かに騙されるなんて考えられないわ!」
ウルフさんの意見を聞き、マリーさんも同意する事を訴える。
「もしリュカさんがその鍵を悪用する様に誰かからの指示を受けた場合、それに従ってしまう相手なのはビアンカさんだけです。ビアンカさんが悪用を仄めかした時のみ、リュカさんは最後の鍵を悪事に使うでしょう!」
ではビアンカさんを誘導すれば、リュカさんを操ることも出来るのでは?
「しかし考えて下さい。あのビアンカさんがリュカさんを使って、何らかの悪事……あるいは私利私欲を求める行為をするでしょうか? 結論を言えばそんなことあり得ません! そんな事はリュカさんが一番よく解ってますよね!?」
「あの……ウルフさん、疑問なんだけど……オイラの様な変身能力のある奴が、ビアンカさんに化けてリュカさんに近付いた場合、どう対処すれば良いのですか?」
確かにその通りだ。ウルフさんの言い分では、モンスターの存在には目を見れば判るらしいけど、アローの様な変化能力を有する存在には、どの様な対処をするのだろうか?
「リュカさんがビアンカさんを見間違える訳ありません! 仮にビアンカさんが未完成の進化の秘法で化け物の姿にされてても、リュカさんは一目で彼女に気付き適切な対応をするでしょう……違いますかリュカさん?」
私を始め皆さんが呆然と聞いている中、リューラさんだけが「巧い……」と呟き、ウルフさんの手腕を褒め称えた。
つまりこう言う事らしいです……
リュカさんはビアンカさんに関する限り、真偽の見分けが100%付き騙される事はなく、ビアンカさん自身はリュカさんを利用して悪事をする事は絶対にない。
またビアンカさん自体も善悪を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ