暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
第6章:女の決意・男の勘違い
第10話:女国脱出
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
(ガーデンブルグ)
トルネコSIDE

「ほら、これだろ! アンタが大切にしてた十字架は!」
口調の荒いウルフさんが、例のシスターに向けてブロンズの十字架を叩き付ける様に返す。
「あ、ありがとうございます」

「何が“ありがとう”だ!? 人を罪人扱いしやがって……そんなに大事なら肌身離さず持ってろ! そんな嵩張る大きさじゃねーだろ!?」
相当腹に据えかねてるのだろう……
普段だったら女性に優しいのに、抑えることが出来ないらしい。

「こらーウルフ! ジュリエッタさんに失礼だろ……泣きそうだぞ!」
「うるさい馬鹿! お前の所為だろ馬鹿! お前の所為で俺はシスターに暴言を吐いちまってるんだろ!」
言いたい気持ちはよく解る。
我々に苦労をさせながら、リュカさんはハーレムで楽しんでいるのだから……

「なんだよぉー……全部僕の所為かよぉー!」
口を尖らせ子供みたいに不満を言うリュカさん……
とても腹が立つ。

「やめて下さいウルフさん! 俺が悪いんです……俺がバコタの罠にはまって、見ず知らずの人んちに入っていったから悪いんです!」
リュカさんはここまで織り込み済みなのだろう。
シンさんが自分を庇ってくれる……そう考えてるから、悪びれること無くあの態度なのだろう。

「ウルフ殿……悪いのは私も同じです。どうか勇者殿やリュカを責めないでほしい……私がバコタの事でリュカに相談してしまったから、彼がこんな策を巡らしたのですから」
突如女王が詫びの言葉を言ってきた!
そして側近の者に手で合図を送ると……

「勇者殿……大変申し訳ないことをしました。お詫びにはならないと思いますが、これを受け取って下さい。貴方様の持ち物である『天空の盾』と、世の中にある全ての扉を開くことが出来る『最後の鍵』です。この世界を救う為、ご活用お願いします」

凄い……
天空の盾は当初からの目的物でしたが、最後の鍵をこんな所で手に入れるとは……
私も名前だけは聞いておりました。大変便利なアイテムが存在するというのを……世界を救う為とは言え、これは儲けもんですよ!

「アルテミア……その鍵は要らない! 誘われたからと言ってホイホイ他人に付いて行く馬鹿ガキに、そんなアイテムは危険だ。今度こそ本当に他人の物を盗み出すかもしれない。手元に置いておくのがイヤなのだったら、重石でも付けて海に沈めてくれ!」
突如険しい表情になったリュカさんが、超貴重アイテムの受け取りを拒絶する。何を考えてるんだこの人は!?

「何を言ってるのですかリュカ!? この鍵は確かに悪用出来るアイテムです。しかし正義を司る勇者様でしたら、託しても問題ないと……世界の為に使用して頂けると信じてます! こればかりは貴方の思い過ごしでしょうに……」

「勘違いしないでくれ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ