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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第30話 借金?借金?また借金!?
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な。私と王が、ギルバートの事を話そうとしたのだが、他の家臣に絶対に話さない様に泣きつかれている。切っ掛けの事件が事件だけに、私も王もその願いを無碍に出来ない状況なのだ」
家臣が泣きつくって、普段のアンリエッタ姫って……。私は普段の姫を想像して、そんな姫など居る訳ないと頭を振りました。と言うか、居ないと信じたいです。
「その後の姫の事は、私もアズロックも話していないはずだが、ギルバートは知っていたのかもしれんな。それで効率を重視して、領に残る事を選択したのだろう。娘達はギルバートに会うのを楽し……み……に…………」
しかし公爵は言葉の途中で、何かに気付いた様な仕草を見せると、何故か青い顔になり震え始めます。その様子に私達が声を掛けられずにいると、馬車が止まりました。どうやら公爵の別邸に到着した様です。
私達は馬車を下りましたが、公爵だけはなかなか下りて来ません。別邸の前で出向かえてくれているのは、カリーヌ様、エレオノール様、ルイズ、コレット様、モンモランシー、使用人数人……それに病弱で領を出られないはずのカトレア様が居ます。カトレア様は上機嫌の様で、コロコロと笑っていました。
少し待つと、観念した様な表情で公爵が下りて来ました。その時にはもう、お父様とお母様がカリーヌ様達に挨拶をしていました。
公爵の降車を確認すると、御者が忘れ物がないか簡単に確認し馬車のドアを閉めます。一仕事終えた馬車は、再び進み始めました。馬車は車庫に、馬は馬小屋に帰すのでしょう。
遅れて来た私達4人を確認すると、何故かルイズが焦った様な声を上げました。
「あっ あの あのあの 兄様、ギルバート兄様は?」
「領地経営の準備の為、ドリュアス領に残りました」
様子が変な事に訝しく思いながらも、私は正直に答えました。
「……そんな」
(しかし“ギルバート兄様”と来ましたか。ギルはルイズに、そこまで好かれていたでしょうか? そう言えば、ギルがカリーヌ様と公爵家に行った時の話は、ギョームの件以外はやたら歯切れが悪く、何も話してくれませんでしたね)
明らかに落胆しているルイズに、公爵が諭すように声をかけました。
「我儘を言ってはいけないよ。私の小さなルイズ。今後を考えれば、仕方が無い事なんだ」
公爵の言葉に、納得してルイズが頷こうとします。しかしそれを止める様に、声が上がりました。
「本当の所は、如何なんですの」
その声の所為で、先程まで暖かかった場の空気が、一瞬にして凍りつきました。声を上げたのはカトレア様でした。先程までコロコロ笑っていた人の声とは、とても思えません。何か物凄く冷たくて……背筋がゾッとする様な……。
「いや……その、なんだ……」
公爵の態度が、明ら
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