第三十五話「実際にこの言葉を言うとは思わなかった」
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それにつられて、私もそちらに目を向けた。
――何かが迫ってくる……?
何かが段々とこちらに迫っているようだった。
始め、ゴマ粒サイズのそれは次第に豆粒サイズになり、五秒もすると識別が可能になった。
――……人間の子供?
人間の子供と思わしき人物はもの凄い勢いで上空から落下してきている。
そして――。
「あべしっ」
轟音を響かせて地面に激突した。
† † †
「うおー、頭いてー。おはぎたべたーい」
もしくはきなこもちでも可。
「あや? やっぱり三沢さんだー。お久〜」
三沢さん女の子座りしてかわいいね。アイスちょーだい!
「ゥゥゥゥゥ……」
「おおー、トトちゃんおっきくなったねー!」
まさに見上げるほどの高さだよー。
なつかしの交友を深めようとトトちゃんに近寄る。
するとどうしたことだろう。トトちゃんがいきなり吠え出したではないか!
トトちゃんの周囲に大きい氷柱がたくさん出現した。ぼくの腰回りくらいはあるね。とこrとでコルセットって腰痛に効くんだよ、知ってた?
「まさかの反抗期。シーフードピザを要求する」
「グルォォォオオオオオオオオオ!」
「トトちゃんうるさい。近所迷惑です」
はた迷惑な遠吠えをするトトちゃんは氷柱を打ち出した。
「とうっ、トリプルアクセル!」
だが残念、着地に失敗。
レイは足を挫いた!
レイは氷柱を避けきれなかった!
レイの左ふくらはぎが痛いことになった!
「オウマイシット! ガッデーム! ガムシロープ!」
あんよが痛いお。
トトちゃんが反抗期です。高校受験に失敗したからかな。それとも、ショートケーキを食べたから? でもあれって賞味期限三年くらい過ぎてたよ?
「トトちゃんお腹壊すよ?」
「ギォォォォォ!」
「それでもいいなんて、やだかっこいい!」
トトちゃんが輝いて見えるよ!
……でも、あんよが痛いよ。
あんよに刺さった氷柱を抜くと、血が一気に噴き出した。
「あ……貧血」
くらくらするよ〜。
お腹が減って傷口を修復できないでごわす。
三沢さん膝枕してー。
「……え?」
三沢さんのお膝を拝借。んー、いい感じだね。
でも……なんか既視感を覚えるよ?
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